競馬予想の重要な要素であるパドックですが、「パドック 開始 時間はいつ?」「競馬のパドックは何分前から見ればいいの?」といった疑問をお持ちではありませんか。特にG1のパドック時間は通常と違うのか気になりますよね。この記事では、そもそもパドックとは何かという基本から、具体的な開始時間、そして何分間行われるのかを解説します。また、テレビやネット配信で視聴する場合、パドックは何分前から中継されるのか、JRAのパドック映像は無料で視聴できるのかといった情報も網羅。さらに、パドックの達人が実践するリアルタイムでのパドック診断のコツや、パドックの見方に関する本で語られるような専門的な視点、特に馬の首の動きやパドックで首を下げる馬の評価についても触れていきます。この記事を読めば、パドックの見方はもちろん、返し馬が何分前から始まるかまで理解でき、あなたの競馬予想の精度は格段に向上するでしょう。
- パドックの正確な開始時間とタイムスケジュール
- 初心者でも分かる勝ち馬を見抜くための基本的な見方
- テレビやネット配信でパドックを無料で視聴する方法
- 専門家が注目する馬の状態を見極める詳細なポイント
レース直前のパドック開始時間と基本の流れ
- そもそもパドックとは何か?
- 競馬のパドックは何分前から始まるか
- パドックは何分間おこなわれるのか
- G1レースの特別なパドック時間
- JRAパドック映像は無料で視聴できる?
- パドック配信やテレビは何分前から?

そもそもパドックとは何か?
まずはじめに、パドックの基本的な役割について解説します。パドックとは、レースに出走する競走馬をファンが事前に下見するための場所で、「下見所(したみじょ)」とも呼ばれます。競馬新聞や過去のデータだけでは分からない、レース当日の馬の心身の状態を直接観察できる唯一の機会であり、予想における極めて重要な情報源です。
馬たちはこの場所で厩務員に引かれて周回し、ファンはその姿を間近で見ることができます。馬体の仕上がり具合、気合いの乗り、落ち着きなどを自分の目で確かめ、馬券の最終的な判断を下すための材料を集めるのです。このように、パドックは単なるセレモニーではなく、レースの勝敗を占う「もう一つのレース」と言えるでしょう。
パドックの語源
「パドック(paddock)」という言葉は、もともと厩舎の近くに設けられた小さな放牧場や運動場を指す言葉でした。これが競馬の世界で定着し、現在ではレース前に出走馬が周回する専用施設を指す呼称として広く使われています。ちなみにイギリスでは「パレードリング(Parade Ring)」と呼ばれるのが一般的です。

競馬のパドックは何分前から始まるか
では、具体的にパドックは何分前から始まるのでしょうか。結論から言うと、パドックは通常、レースの発走時刻の約30分~25分前から始まります。この時間になると、装鞍所(そうあんじょ)で鞍などを装着し終えた馬たちが、一頭ずつパドックへ入場し、周回を始めるのが一般的です。
ファンが馬を直接観察できるのは、この時間からということになります。ただし、馬がパドックに登場するまでには、舞台裏でいくつかのプロセスが存在します。
レース前の舞台裏
発走の約60分前になると、競走馬は自分の厩舎から装鞍所へと移動します。ここで馬体検査や鞍の装着といった準備が行われますが、この過程は通常ファンの目に触れることはありません。全ての準備を終えた馬たちが、いよいよ発走約30分前を目安にパドックへ姿を現すのです。
パドック開始時間の目安は「発走時刻の約30分前」と覚えておくと、競馬場でのスケジュールが立てやすくなります。この時間を逃さないように、早めにパドックへ移動することをおすすめします。

パドックは何分間おこなわれるのか
パドックが何分間行われるかを知ることは、観察の計画を立てる上で非常に重要です。馬がパドックで周回している時間は、おおよそ15分から20分程度です。この限られた時間の中で、全出走馬の状態を効率よくチェックする必要があります。
パドックの一連の流れは、厳密なタイムスケジュールに沿って進行します。以下に一般的なタイムラインを表にまとめました。
| 時間(発走前) | 主な出来事 | 観察のポイント |
|---|---|---|
| 約30分~25分前 | 馬がパドックに入場・周回開始 | 馬の歩様、気配、馬体の状態をチェック |
| 約15分前 | 騎手がパドックに登場 | 調教師との会話や馬を見る騎手の表情 |
| 約12分前 | 騎手騎乗 | 騎手が乗った際の馬の反応、落ち着き |
| 約10分前 | パドックから本馬場へ退場 | 騎乗後の気合い乗り、全体の雰囲気 |
このように、馬だけをじっくり観察できる時間は、騎手が騎乗するまでの約15分間が中心となります。騎手が騎乗してからの数分間は、馬の気性や人間への従順さを見極める重要な時間ですので、最後まで見逃さないようにしましょう。

G1レースの特別なパドック時間
日本ダービーや有馬記念といったG1レースの日は、競馬場全体が特別な雰囲気に包まれます。それでは、G1レースのパドック時間は通常と異なるのでしょうか。
結論として、基本的なタイムスケジュール(発走約30分前から開始)に大きな変更はありません。しかし、G1レースではいくつかの点で通常開催とは異なる特徴が見られます。
G1パドックの特徴
- 観客の多さ: パドック周辺は通常より格段に多くのファンで埋め尽くされます。良い場所で見るためには、かなり早い時間からの場所取りが必要です。
- 馬の滞在時間: テレビ中継などの都合で、馬がパドックに滞在する時間がわずかに長くなる傾向があります。
- 雰囲気の違い: 大観衆の歓声や独特の緊張感から、普段は落ち着いている馬がイレ込んでしまう(興奮してしまう)ケースも少なくありません。
G1レースでは、馬がいつもと違う環境にどう対応するかを見るのも重要なポイントです。この大舞台で落ち着きを保てる馬は、精神的な強さを持っている証拠と言えるかもしれません。
したがって、タイムスケジュール自体は同じでも、G1のパドックは通常とは異なる視点での観察が求められると言えるでしょう。

JRAパドック映像は無料で視聴できる?
競馬場に行けない場合でも、パドックの様子を確認したいと考える方は多いでしょう。結論から言うと、JRA(日本中央競馬会)が提供する公式のパドック映像は無料で視聴することが可能です。
JRAの公式サイトでは、全レースのライブ映像が配信されており、その中にパドックの映像も含まれています。特別な登録や料金は一切不要で、パソコンやスマートフォンから手軽にアクセスできるのが最大のメリットです。
JRA公式サイトでの視聴方法
JRA公式サイトのトップページにある「レース中継」のリンクから視聴ページにアクセスできます。解説やコメントは一切入らない、純粋な現地の映像と音声が配信されるため、自分の眼でじっくりと馬を観察したい専門家や上級者に特に好まれています。
ただし、有料サービスと比較すると、データ連携や専門家の解説といった付加価値はありません。純粋な映像情報のみで判断する必要があるため、ある程度の知識が求められる側面もあります。

パドック配信やテレビは何分前から?
競馬場に足を運べなくても、テレビ放送やインターネット配信を利用すれば、自宅や外出先からでもパドックの様子を詳細に確認することが可能です。前述の通り、JRA公式サイトでは全レースの映像が無料でライブ配信されていますが、それ以外にも多種多様なサービスが存在します。重要なのは、それぞれの媒体が提供する情報の「質」と「開始時間」が異なるという点です。ご自身の予想スタイルや競馬の知識レベルに合わせて、最適な視聴方法を選ぶことが、予想の精度を高める鍵となります。
ここでは、主要な視聴オプションを「生の情報」と「解説付きの情報」に大別し、それぞれのメリット・デメリット、そして放送開始時間の目安を徹底的に解説します。
あなたに合った視聴方法の選び方
パドック情報を得る方法は、大きく分けて2つのタイプがあります。一つは解説者の意見が入らない「生の映像データ」、もう一つは専門家が分析を加えた「解説付きのコンテンツ」です。どちらが良いというわけではなく、ご自身のレベルに応じて使い分けるのが理想的です。
| サービス名 | 料金 | 解説 | 開始時間目安(発走前) | 特徴 | 最適なユーザー層 |
|---|---|---|---|---|---|
| JRA公式サイト | 無料 | なし | 約30分前〜 | 全レース対応。純粋な映像のみで先入観なく見られる。 | 上級者・専門家 |
| グリーンチャンネル | 有料 | あり(詳細) | 30分以上前〜 | 全レース対応。パドック専門番組があり情報量が圧倒的。 | 中級者〜上級者 |
| BS11競馬中継 | 無料 | あり(丁寧) | 約20分〜15分前 | メインレース中心。初心者向けにポイントを絞って解説。 | 初心者〜中級者 |
| JRA-VAN パドックアイ | 有料 | なし | 約20分前〜 | 各馬の動画を個別提供。ピンポイントでの確認に最適。 | 全レベル |
| 地上波テレビ | 無料 | あり(簡潔) | 不定期 | G1など注目レースのみ。時間は非常に短いことが多い。 | カジュアルなファン |
【結論】レベル別おすすめ視聴プラン
- 初心者の方:まずは無料の「BS11競馬中継」から始めるのがおすすめです。専門家が「なぜこの馬が良いのか」を具体的に解説してくれるため、見るべきポイントを効率的に学べます。
- 中級者の方:「JRA公式サイト」の生映像でまず自分で評価を下し、その答え合わせとして「グリーンチャンネル」や専門家の意見を参考にするという使い方が、分析力を養う上で効果的です。
- 上級者の方:他者の意見による先入観を排除するため、「JRA公式サイト」の映像をメインに据えるのが良いでしょう。気になる馬だけ「JRA-VAN パドックアイ」で繰り返し確認し、自分だけの結論を導き出します。
このように、単にパドックを見るだけでなく、「どの媒体で、どのように見るか」を戦略的に選択することが、馬券的中への近道となるのです。ご自身のレベルアップに合わせて、利用するサービスをステップアップさせていくのも一つの楽しみ方ですよ。
地上波テレビ中継の注意点
フジテレビ系列の「みんなのKEIBA」や関西テレビの「KEIBA BEAT」といった地上波放送は、競馬ファンへの入り口として非常に重要ですが、パドック情報の収集という点では注意が必要です。G1レースなどのビッグレース以外では、パドック映像がほとんど流れなかったり、流れたとしても非常に短い時間であったりすることが少なくありません。もし、全レースのパドックをしっかりと確認して予想したい場合は、地上波だけに頼るのではなく、他の配信サービスと併用することを強く推奨します。
パドック開始時間から勝ち馬を見抜く見方
- 初心者でもわかるパドックの見方
- パドックの見方は首の動きに注目
- パドックで首を下げる馬の評価
- パドックの達人が参考にする見方の本
- 返し馬は何分前から始まるのか
- パドック開始時間を把握して予想に活かす

初心者でもわかるパドックの見方
「パドックに行っても、どの馬が良く見えるのかさっぱり…」と感じる方も多いのではないでしょうか。ご安心ください。実は、いくつかの基本的なポイントを押さえるだけで、誰でもパドックから馬の調子を読み解き、競馬予想を一層楽しむことが可能になります。
まず、初心者が馬の状態を体系的に理解するためには、「歩様(ほよう)」、「馬体(ばたい)」、「気配(けはい)」という3つの大きな要素に注目するのが近道です。歩様は馬の歩き方、馬体は筋肉のつき方や毛ヅヤといった体の状態、そして気配は馬の精神的な落ち着きや集中力を指します。これから、これら三大要素をさらに具体的にした、5つの簡単なチェックリストをご紹介します。
初心者のためのパドック5つのチェックリスト
この5つのポイントを順番に確認していくだけで、馬の状態に関する解像度が格段に上がります。一つずつ丁寧に見ていきましょう。
1. 歩き方:馬のリズムと精神状態を読む
パドックで最も分かりやすく、そして重要な情報の一つが馬の歩き方です。理想的なのは、まるでファッションモデルがランウェイを歩くように、一定のリズムを保ち、ゆったりと大きな歩幅で周回している馬です。これは心身ともにリラックスしており、自分の能力を最大限に発揮できる状態に近いことを示しています。
逆に、注意が必要なのは以下のような歩き方です。
- チョコチョコ歩き:歩幅が狭く、小刻みにせかせかと歩いている状態。これは緊張から筋肉が硬直しているサインかもしれません。
- キョロキョロする:頭を高く上げて周囲を頻繁に見回しているのは、レースに集中できていない証拠です。
- 歩くのを嫌がる:時折立ち止まったり、厩務員に反抗したりする素振りを見せる馬は、何かしらの不安やストレスを抱えている可能性があります。
2. 後脚の踏み込み:エンジンの性能を見極める
馬の推進力、つまりパワーの源泉は後脚にあります。この後脚が力強く動いているかを確認する最適な指標が「踏み込みの深さ」です。具体的には、馬が歩く際に、後脚の蹄(ひづめ)が、地面に残った前脚の蹄の跡を越えるほど前に出ているかに注目してください。
この踏み込みが深い馬は、後躯(こうく)と呼ばれるお尻周りの筋肉をしっかりと使えており、パワフルな走りが期待できます。逆に、後脚が前脚の跡まで届かないような踏み込みの浅い馬は、エンジンの性能を十分に活かしきれていない可能性が考えられます。
3. 曳き手の人数(二人引き):気合いの表れか、ただの興奮か
パドックでは通常、一人の厩務員が馬を曳いて周回しますが、時折二人がかりで曳かれている馬を見かけることがあります。これを「二人引き」と呼びます。これは、その馬のエネルギーレベルが非常に高いことを示していますが、その評価は二つに分かれます。
ポジティブな側面としては、レースに対する闘争心が燃え上がっており、気合いが漲っている状態と解釈できます。一方で、ネガティブな側面としては、単に興奮してコントロールが効きにくくなっており、レース前に無駄なエネルギーを消耗している危険性もはらんでいます。
二人引きの見分け方
この見極めは難しいですが、他のサインと合わせて判断するのがコツです。例えば、二人引きでも落ち着いた表情でリズミカルに歩けていればポジティブな気合い乗りと判断できます。しかし、大量の汗をかいていたり、首を激しく上下させたりしている場合は、危険な興奮状態(入れ込み)と判断した方がよいでしょう。
4. 明らかな発汗:「良い汗」と「悪い汗」を見分ける
発汗も馬のコンディションを示す重要なバロメーターですが、全ての汗が悪い兆候というわけではありません。重要なのは「良い汗」と「悪い汗」を見分けることです。
- 良い汗:体を動かしたことで、全身にうっすらと汗がにじんでいる状態。これは新陳代謝が活発な証拠であり、むしろ好調と捉えられます。
- 悪い汗:首の付け根や股、腹帯の下あたりに、泡立つような白い汗をかいている場合は要注意です。これは精神的な緊張や興奮からくるもので、スタミナを大きく消耗しているサインとなります。
ちなみに、夏の暑い日にはどの馬もある程度の汗をかくのは当然です。そのため、季節や天候を考慮した上で、他の馬と比較して異常に汗をかいていないか、という視点を持つことが大切ですよ。
5. 背中の割れ:仕上がり具合のバロメーター
馬体の仕上がり具合を判断する分かりやすいポイントが「背中の割れ」です。これは、馬の背中からお尻にかけてのラインを見たときに、筋肉ではなく脂肪によって中央にくっきりと一本の溝が見える状態を指します。
この「背割れ」が見られる馬は、いわゆる「太め残り」と判断できます。つまり、レースに向けてのトレーニングが十分でなく、まだ体が絞り切れていない状態です。このような馬は、レース本番で息切れしやすく、最高のパフォーマンスを発揮できない可能性が高いと考えられます。
ただし、もともと肉付きが良く、ふっくらと見せる体質の馬も存在します。そのため、可能であれば過去の好走した時のパドック映像と比較し、その馬本来のベストな体つきを基準に判断できると、より分析の精度が上がります。
まとめ:点と点を結び、馬の物語を読む
ここまで5つのチェックポイントを解説してきましたが、最も重要なのは、これらの情報を個別に判断するのではなく、統合して考えることです。パドック診断とは、観察によって得られた点と点を結びつけ、その馬が今日どのような状態にあるのかという一つの物語を読み解く作業に他なりません。
例えば、「二人引き(気配)で、泡立つような汗をかいており(馬体)、歩幅も狭くチョコチョコ歩いている(歩様)」という馬がいれば、「この馬は過度の緊張から体が硬直し、能力を発揮できない可能性が高い」という結論を導き出すことができます。このように複数のサインから総合的に判断する訓練を積むことで、あなたのパドックでの観察眼は着実に養われていくでしょう。

パドックの見方は首の動きに注目
パドック観察に慣れてきたら、次により専門的なポイントである馬の「首の使い方」に注目してみましょう。首の動きは、馬の精神状態、体の柔軟性、そして運動効率といった多くの情報を集約したマスターインジケーターと言えます。
理想的なのは、首をリズミカルに上下させながら歩いている状態です。この動きは、馬がリラックスしており、背中や肩の筋肉がしなやかに使えている証拠です。正面から見ると、首が無限大の記号(∞)を描くように動いているのが分かります。
硬直した首は危険信号
逆に、首をガチガチに硬直させ、高く掲げたまま歩いている馬は注意が必要です。これは体全体に緊張が走っているサインであり、レースで本来の能力を発揮できない可能性があります。精神的な「入れ込み」の状態を示していることが多いです。
首の動き一つで、その馬のコンディションを深く読み解くことができます。パドックではぜひ、各馬の首の使い方を比較観察してみてください。

パドックで首を下げる馬の評価
首の動きの中でも、特に「首の高さ」は重要な判断材料となります。パドックで首を下げ、低い位置でリラックスして歩いている馬は、一般的に良い評価をすることができます。
首を低く使う歩き方は、エネルギー効率の良い走り方につながるとされています。人間がリラックスして歩くときに腕の力が抜けるのと同じように、馬もリラックスしていると自然と首の位置が下がるのです。この状態は、心身ともに落ち着いていることを示しています。
特に、スタミナが要求される長距離レースでは、このエネルギー効率の良さが勝敗を分ける重要な要素となります。長距離戦のパドックでは、落ち着いて首を低く使えている馬を高く評価するのがセオリーの一つです。
元気がないだけの場合との見分け方
ただし、単に覇気がなく、トボトボと歩いているために首が下がっているケースもあります。その場合は、歩き方に力がなく、目にも輝きが見られないことが多いです。リラックスした低い首の使い方は、あくまでも活気のあるリズミカルな歩様とセットであることが重要です。

パドックの達人が参考にする見方の本
独学でパドックの見方を学ぶのも良いですが、専門家の知識を体系的に学ぶことで、観察眼は飛躍的に向上します。世の中には、パドック診断のノウハウをまとめた優れた書籍が数多く存在します。
パドックの見方に関する本を読む最大のメリットは、専門家が長年の経験で培った「判断基準」や「言語化された知識」を得られる点です。なんとなく「良く見える」と感じていた部分が、なぜ良いのかを論理的に理解できるようになります。
ここでは、評価の高い代表的な書籍をいくつか紹介します。
おすすめのパドック解説本
- 治郎丸敬之氏の著書: 『パドックの教科書』シリーズなどが有名で、馬体の構造から気配の読み方まで、科学的かつ体系的に解説されています。初心者から上級者まで、レベルを問わずにおすすめできる一冊です。
- 鈴木和幸氏の著書: 『勝ち馬がわかる競馬の教科書』など、実践的な視点からの解説に定評があります。具体的な写真や図解が多く、視覚的に理解しやすいのが特徴です。
これらの本を読む際は、ただ知識を詰め込むだけでなく、実際に競馬場のパドックやテレビ中継で「この馬は本に書いてあったあのパターンだ」と照らし合わせながら学習するのが効果的です。理論と実践を繰り返すことで、知識は本物のスキルへと変わっていきますよ。

返し馬は何分前から始まるのか
パドックで馬の状態をじっくり観察した後、予想を確定させるための最後の、そして極めて重要なチャンスが訪れます。それが「返し馬」です。返し馬とは、全馬がパドックから本馬場に入場してから、発走ゲートに収まるまでの間に行われるウォーミングアップを指します。歩いている姿を観察するパドックとは異なり、実際に騎手を乗せて走る姿(キャンター)を確認できるため、馬の能力やその日のコンディションをより動的に評価することが可能です。
この返し馬は、レースの発走時刻の約10分前に全馬がパドックを退場した時点からスタートし、ゲートイン直前までの数分間で行われます。この非常に短い時間の中に、馬券のヒントが凝縮されているのです。
本馬場入場からゲートインまでの流れ
返し馬がどのタイミングで行われるか、一連の流れで把握しておきましょう。
- 本馬場入場(発走約13分前~):各馬がコースに入場し、ファンファーレが鳴り響きます。
- 返し馬(発走約10分前~):各馬がコースを逆走(ゴール板から発走地点方向へ)する形でウォーミングアップを行います。
- ゲート裏の輪乗り:発走地点の裏側で、各馬が輪を描くように歩きながら精神を集中させます。
- ゲートイン:係員の誘導に従い、一頭ずつゲートに入り発走を待ちます。
返し馬はパドック評価を検証する「最終試験」
多くの競馬の達人が口を揃えて言うように、返し馬はパドックで立てた仮説を検証するための「答え合わせ」の場、あるいは「最終試験」と位置づけられます。パドックでの「静的」な評価に、返し馬での「動的」な評価を加えることで、その馬の当日の状態を立体的に判断できるようになるのです。
返し馬で見るべき4つのチェックポイント
では、具体的に返し馬のどこに注目すれば良いのでしょうか。以下の4つのポイントを意識して観察してみてください。
- 騎手との折り合い(コンタクト)
馬が騎手の指示にスムーズに従っているかを確認します。激しく頭を上げ下げしたり、騎手が必死に手綱を抑え込んでいるようなら、気性が昂りすぎてスタミナを浪費している可能性があります。逆に、騎手と馬が一体となったように滑らかに走れていれば、理想的な精神状態と言えます。 - 走りのリズムとバランス
体が左右にブレることなく、一定のリズムでまっすぐ走れているかが重要です。また、馬はカーブを曲がる際に軸足を切り替える「手前変換」を行いますが、これがスムーズにできている馬は、運動神経が良く体幹がしっかりしている証拠です。 - 推進力と気合い
内に秘めた闘志が、前に進もうとするエネルギー(推進力)として表れているかを見ます。活気にあふれ、弾むようなフットワークで走れている馬は好調です。ただし、前述の「折り合い」を欠くほどの過度な気合いは、暴走につながる危険性もはらんでいます。 - 足取りの軽やかさ
地面を力強く蹴り、それでいて軽やかに走れているかがポイントです。足取りが重く、地面を叩きつけるような走り方をしている馬は、体調が万全でないか、馬場が合っていない可能性が考えられます。
特に注目したいのが、パドックでの評価と返し馬での評価が異なった場合です。例えば、「パドックでは少し元気がなく見えたのに、騎手が乗って返し馬に行くと、スイッチが入って素晴らしい動きを見せた」という馬は、まさにレース向きの気性の持ち主かもしれません。こういう馬こそが、思わぬ高配当をもたらすことがあるのです。
このように、パドックでの観察だけで結論を出すのではなく、必ず返し馬まで確認する習慣をつけることが重要です。静かなパドックでの姿と、躍動感あふれる本馬場での走り。この二つを組み合わせることで、あなたの予想精度は間違いなく新たなレベルへと到達するでしょう。

パドック開始時間を把握して予想に活かす
- パドックはレース当日の馬の状態を知るための下見所
- パドックの開始時間は通常レース発走の約30分前から
- 馬が周回する時間は約15分から20分程度
- G1レースでも基本的なタイムスケジュールは同じ
- JRA公式サイトでは全レースのパドック映像が無料で視聴可能
- 有料の競馬専門チャンネルではより詳細な解説付きで視聴できる
- BS11などの無料放送では主要レースのパドックが解説される
- 初心者は歩様、馬体、気配の3要素からチェックする
- 具体的なチェックポイントは歩き方、踏み込み、発汗など
- 上級者は馬の精神状態を示す首の動きに注目する
- リラックスして首を低く使えている馬は高評価
- パドックの見方を解説した専門書で知識を深めるのも有効
- 返し馬は発走約10分前から行われるウォーミングアップ
- 返し馬はパドックでの評価が正しかったかを確認する答え合わせの場
- パドック開始時間を正確に把握し計画的に観察することが重要
