四白流星の名馬伝説!迷信を覆した英雄たち

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「四白流星の名馬」と聞いて、あなたはどの馬を思い浮かべますか?競馬の魅力は、ただ速さだけではありません。四白流星とは何か、その読み方から、かつて囁かれた「四白流星 名馬なし」という迷信の真相まで、多くのファンが知りたい情報です。この記事では、四白流星の貴公子と呼ばれた四白流星のテンポイント、強豪世代を戦い抜いたヤエノムテキ、そしてメリーナイスが記録した伝説の四白流星六馬身の衝撃的なレースを掘り下げます。もちろん、奇跡の復活を遂げた四白流星のトウカイテイオーの物語も欠かせません。さらに、四白流星の名馬一覧に加え、希少な四白流星尾花栗毛の馬たち、尾花栗毛の一覧やアイドルホースのトウショウファルコ、近年活躍した四白流星のジャックドールや尾花栗毛の現役馬まで、その美しき伝説を徹底的に解説します。

  • 四白流星の正確な定義と読み方
  • 「四白に名馬なし」という迷信が生まれた背景
  • 迷信を覆したテンポイントやヤエノムテキら伝説の名馬
  • トウカイテイオーやジャックドールなど近年の名馬の活躍
目次

四白流星の名馬伝説と基礎知識

  • 四白流星とは?読み方と定義
  • 四白流星 名馬なしという迷信
  • 四白流星の貴公子テンポイント
  • ヤエノムテキと四白流星の栄光
  • メリーナイス四白流星六馬身の衝撃
  • 奇跡の復活劇と四白流星トウカイテイオー

四白流星とは?読み方と定義

「四白流星」は、競馬ファンならずとも一度は耳にしたことがあるかもしれない、馬の華やかな外見的特徴を表す言葉です。これは「しはくりゅうせい」と読みます。

この言葉は、二つの要素から成り立っています。

一つ目の「四白(しはく)」とは、馬の四本すべての脚の先が、まるで白い靴下を履いているかのように白くなっている状態を指します。この白い模様(白斑:はくはん)は、蹄のすぐ上だけが白い「小白(しょうはく)」から、膝の近くまで達する「長白(ちょうはく)」まで、その高さによっても区別されます。

二つ目の「流星(りゅうせい)」とは、馬の顔、特に額から鼻筋にかけて現れる白い模様のことです。星が流れるような形であることから、この名前が付きました。これも、額にある点のような「星(ほし)」や、鼻筋に沿って真っ直ぐ伸びる「作(さく)」など、形や大きさによって細かく分類されています。

つまり、「四白流星」とは、四本の脚すべてと顔の鼻筋に、特徴的な白い模様を持つ馬のことを指す、非常に分かりやすい呼称なのです。この派手で美しい外見は、古くから多くの人々を魅了してきました。

四白流星 名馬なしという迷信

今でこそ「華やかな名馬の証」として認識される四白流星ですが、その派手な見た目とは裏腹に、かつての競馬界には「四白に名馬なし」というネガティブな迷信が根強く存在していました。輝かしい姿を持つ馬が、なぜこのように言われてしまったのでしょうか。

この迷信が生まれた明確な起源は定かではありませんが、主に二つの要因が重なったためと考えられています。

1. 馬相学における「凶相」

一つは、馬の見た目から能力や気性を判断する「馬相学(ばそうがく)」の影響です。古くから存在するこの考え方において、四肢すべてが白い「四白」は「凶相」、つまり縁起が悪い、あるいは能力に欠けると見なされることがありました。なぜ凶相とされたのかも諸説ありますが、あまりに目立つ外見が、逆に「悪目立ちする」「気性が荒い」といったネガティブなイメージに結びつけられた可能性が指摘されています。

2. 「白い蹄は角質が弱い」という俗説

二つ目の、そしてより実務的な理由が、「白い蹄(ひづめ)は、色素のある黒い蹄に比べて角質が弱い」という俗説です。競走馬の脚は、その能力を発揮するための最も重要な資本であり、同時に非常に繊細で故障しやすい部位でもあります。

脚元の不安という最大のリスク

この俗説が、「四白の馬は蹄が弱く、故障しやすいのではないか」という不安に直結しました。競走馬にとって脚元の不安は致命的であるため、このイメージが「脚が持たない=大成しない(名馬になれない)」という評価に結びついたと考えられます。

(なお、この俗説に関して、現代の獣医学的な見地では「蹄の色と角質の強度に明確な因果関係はない」とする見解が一般的です。)

科学的な根拠が乏しいにもかかわらず、こうした迷信は長きにわたり、特に馬を生産する牧場や、高額な資金を投じて馬を購入する馬主の間で囁かれ続けました。彼らにとって競走馬は大切な資産であり、少しでも故障のリスクや不確定要素がある(と信じられている)馬を、敢えて選ぶことは避けたかったのです。

これは、「芦毛(あしげ)は走らない」という、かつて存在した別の迷信とも共通する現象です。実際に四白の馬で目立った活躍をする馬が長期間現れなかったことで、この迷信はさらに補強され、四白流星の馬は取引の場で敬遠される一因にもなっていたと言われています。

しかし、競馬の歴史とは、このような旧弊な偏見やデータ上のジンクスが、常識外れの「英雄」によって打ち破られていく歴史でもあります。この「四白に名馬なし」という不当な評価もまた、後述する数々の名馬たちの圧倒的な実力と輝かしい実績によって、力強く覆されていくことになるのです。

四白流星の貴公子テンポイント

前述の通り、「四白に名馬なし」という長年の迷信を、その美しさと圧倒的な強さでファンの記憶から払拭した最初の英雄が、「流星の貴公子」テンポイントです。

1973年に生まれた彼は、輝く栗毛の馬体に、額から鼻筋にかけて走る鮮やかな流星と、四本すべての脚に白い長白(ちょうはく)を持つ、まさに「貴公子」と呼ぶにふさわしい姿をしていました。その完璧なまでの美しさから、彼はデビュー当初から絶大な人気を集めました。

彼の競走生活は、二頭の宿命のライバルなくしては語れません。「天馬」と称された快速馬トウショウボーイ、そして「緑の刺客」と呼ばれた長距離のスペシャリスト、グリーングラス。彼ら三頭の頭文字を取って「TTG時代」と呼ばれた時代は、日本競馬史上最も熱く、輝かしい黄金期の一つとして記憶されています。

当時のファンは、レースのたびに「今日はT(テンポイント)か、T(トウショウボーイ)か、それともG(グリーングラス)か」と、三強の激突に胸を躍らせていました。

しかし、クラシック戦線(3歳馬限定のレース)において、テンポイントは常にトウショウボーイの厚い壁に阻まれ続けます。幾度となく激闘を繰り広げるものの、あと一歩及ばず、ライバルの後塵を拝する苦しいレースが続きました。

それでも貴公子は決して諦めませんでした。古馬(4歳以上)になって本格化した彼は、1977年の天皇賞(春)を制し、ついに悲願のG1タイトルを手にします。そして同年、彼の闘志は一つの頂点へと向かいます。それは、宿敵トウショウボーイの引退レースとして設定された、年末のグランプリ・有馬記念でした。

レースは多くのファンの期待通り、二頭による壮絶な一騎打ちとなりました。中山競馬場の直線、互いに一歩も譲らない壮絶なたたき合いの末、テンポイントはついにトウショウボーイを競り落とし、名実ともに日本最強の座に輝いたのです。

ところが、彼の物語は悲劇によって幕を閉じます。

悲劇の日経新春杯

翌1978年、陣営は次なる目標を世界最高峰のレースの一つであるフランスの凱旋門賞に定めました。その壮行レースとして選ばれたのが、日経新春杯でした。最強馬の証として彼に課せられた斤量(きんりょう=ハンデキャップ)は、66.5kgという、現代では考えられないほどの酷量でした。

その過酷な条件の中、レースの第4コーナーで彼は突如バランスを崩し転倒。診断は「左後脚の複雑骨折」という、競走馬にとっては絶望的とされるものでした。

獣医師団による診断は「予後不良(よごふりょう)」、すなわち回復の見込みがなく、苦痛から解放するための安楽死処分が勧告されました。しかし、この一報が流れると、事態は競馬界の常識を超える展開を見せます。

日本中からの祈り

「テンポイントを殺さないでくれ」というファンの悲痛な叫びが、日本中央競馬会(JRA)や新聞社に電話や手紙で殺到したのです。これは単なる競馬ファンの枠を超え、連日ニュースで報じられる一つの社会現象となりました。

この前代未聞の反響を受け、陣営は安楽死を回避し、前例のない延命手術に踏み切ることを決断。彼の闘病生活は連日メディアで大々的に報じられ、日本中がその回復を祈りました。

しかし、懸命の治療もむなしく、骨折した左後脚をかばい続けた結果、無事だった右後脚が蹄葉炎(ていようえん)という重い病気を発症。故障から43日後の3月5日、流星の貴公子は日本中の祈りの中で静かに息を引き取りました。

テンポイントの美しさと強さ、そしてあまりにもドラマティックな最期は、「四白流星」という言葉に、単なる外見的特徴を超えた「悲劇の英雄」という強烈なイメージを決定づけました。彼の死は、競走馬を単なる賭けの対象ではなく、愛情を注ぐべきアスリートとして認識する、日本競馬文化の大きな転換点になったとも言われています。

ヤエノムテキと四白流星の栄光

テンポイントの時代から約10年後、再び四白流星の馬がターフの主役となります。それが1985年生まれのヤエノムテキです。

彼もまた鮮やかな四白流星を持つ栗毛の馬で、「美男子」と評されるほどの端正な顔立ちで人気を集めました。彼の生きた時代は、オグリキャップ、スーパークリーク、サッカーボーイといった歴史的名馬がひしめく、競馬史上有数の「黄金世代」でした。

ヤエノムテキは、1988年の皐月賞を制し、クラシックホースの仲間入りを果たします。しかし、その後は強大なライバルたちの壁に阻まれ、勝ちきれないレースが続きました。世代最強クラスの実力を持ちながらも、G1では善戦止まりという評価が定着しかけていました。

それでも彼は走り続けます。そして1990年、5歳(旧表記)の秋に迎えた天皇賞・秋。絶対的な本命馬が不在の中、彼は名手・岡部幸雄騎手に導かれ、完璧なレース運びを見せます。

直線、密集する馬群のわずかな隙間を突き、内から鋭く抜け出すと、同世代のライバルたちの猛追を振り切りゴール。皐月賞から実に2年半ぶりとなる、執念のG1勝利を挙げました。この時の勝ちタイムは、当時の日本レコードを更新する圧巻のものでした。

強豪たちと鎬を削りながら、決して諦めずに掴んだ栄光。ヤエノムテキの勝利は、四白流星の馬が持つ「美しさ」と「不屈の闘志」を改めてファンに強く印象付けました。

メリーナイス四白流星六馬身の衝撃

ヤエノムテキの一世代上、1984年に生まれたメリーナイスも、四白流星の名馬として語り継がれる一頭です。

派手な四白流星の栗毛という、まさに「主人公」のような外見を持っていた彼は、競馬小説『優駿』が映画化された際には、主役馬のモデルとしても起用されました。彼の競走生活は、キャリア全体を通じた安定感よりも、ただ一度の、しかし強烈すぎる閃光によって記憶されています。

それが1987年の日本ダービーです。

皐月賞で敗れていたメリーナイスは、4番人気という決して高くはない評価でした。しかし、府中の2400mの舞台で彼は覚醒します。直線に入ると、鞍上の根本康広騎手と共に他馬を全く寄せ付けない異次元の走りを見せ、後続との差は開く一方。最終的に2着馬につけた着差は、実に6馬身

圧巻のダービー制覇

これは日本ダービーの歴史でも屈指の大差勝ちであり、そのあまりの強さに、根本騎手は「後ろの馬の足音が聞こえませんでした」という有名なコメントを残しました。

この「四白流星六馬身」の衝撃的な勝利は、彼の競走生活の頂点でした。その後は気性的なムラを見せるようになり、翌年に骨折が判明しターフを去ります。

たった一度の圧勝劇。しかし、それだけで「四白流星の名馬」として永遠に語り継がれる資格を得た、鮮烈な記憶を残した馬でした。

奇跡の復活劇と四白流星トウカイテイオー

日本競馬史上、最もドラマティックな馬は誰か。そう問われれば、多くのファンがトウカイテイオーの名を挙げるでしょう。

皇帝シンボリルドルフの仔として生まれ、父譲りの才能で1991年に皐月賞、日本ダービーを無敗で制覇。「テイオーステップ」と呼ばれる弾むような走りでファンを魅了しました。

補足:厳密には「三白流星」

トウカイテイオーの脚の白斑は、正確には「三白(さんぱく)」でした。しかし、その鮮やかな流星と華麗な姿、そして何よりも後述するドラマティックな物語性から、彼はファンにとって「四白流星」のイメージを象徴する存在として愛されています。

彼の競走生活は、栄光と隣り合わせの「骨折」との戦いでした。

  1. 一度目の骨折(1991年): 日本ダービー直後。無敗の三冠の夢が絶たれる。
  2. 二度目の骨折(1992年): 天皇賞(春)で初黒星を喫した直後。
  3. 三度目の骨折(1993年): ジャパンカップ制覇からの復活後、再び骨折。

三度の絶望的な骨折。誰もが「もう終わった」と思いました。しかし、彼はターフに戻ってきます。舞台は、前回の出走から実に364日ぶりとなる、1993年の有馬記念でした。

G1馬が8頭も揃う豪華メンバーの中、1年ぶりのトウカイテイオーは4番人気。レースは直線、新世代の王者ビワハヤヒデが抜け出します。誰もがビワハヤヒデの勝利を確信した瞬間、大外から一頭、飛ぶように伸びてくる馬がいました。トウカイテイオーです。

残り100m、壮絶な叩き合いの末、トウカイテイオーはビワハヤヒデを半馬身捉えてゴール。競馬史上に残る「奇跡の復活劇」が完結した瞬間でした。彼の不屈の物語は、四白流星という外見的な特徴を超え、競馬というスポーツの最大の感動をファンに与えてくれました。

ターフを彩る四白流星の名馬たち

  • 四白流星の名馬一覧
  • 稀有な四白流星尾花栗毛の存在
  • 尾花栗毛一覧とトウショウファルコ
  • 四白流星ジャックドールら尾花栗毛の現役馬
  • まとめ:語り継がれる四白流星の名馬

四白流星の名馬一覧

「四白に名馬なし」という迷信は、これまで見てきたように数々の名馬たちによって、その実力と実績をもって完全に覆されました。ここでは、伝説として語り継がれる主な四白流星の名馬たちを、その功績とともに一覧でご紹介します。

(※注:トウカイテイオーは前述の通り、正確には「三白流星」ですが、その華やかな姿とドラマ性から、四白流星のイメージを象徴する存在としてファンに愛されているため、本一覧に加えています)

まずは、競馬史の転換点となった馬や、ファンの記憶に強く刻まれるドラマティックな物語を持つ、代表的な英雄たちを見ていきましょう。

馬名 生年 性別 主なG1勝ち鞍 特記事項
テンポイント 1973年 天皇賞(春)、有馬記念 「流星の貴公子」。迷信に挑み、TTG時代を築いた悲劇の英雄。
メリーナイス 1984年 日本ダービー、朝日杯3歳S ダービーでの6馬身差の圧勝劇は伝説。「87年世代」の一頭。
サクラスターオー 1984年 皐月賞、菊花賞 クラシック二冠を制覇するも、有馬記念での悲劇的な最期で知られる。
ゴールドシチー 1984年 阪M3歳S 四白流星かつ尾花栗毛の美貌馬。クラシック戦線でも活躍した。
ヤエノムテキ 1985年 皐月賞、天皇賞(秋) オグリキャップら強豪「黄金世代」でG1を2勝した不屈の闘士。
トウカイテイオー 1988年 皐月賞、日本ダービー、ジャパンC、有馬記念 (三白流星)。4度の骨折を乗り越えた、奇跡の復活劇は不滅。
ジャックドール 2018年 大阪杯 黄金色の馬体と四白流星で人気を博し、G1を制した近年の名馬。

この一覧からも分かる通り、彼らは単にG1レースを勝利しただけではありません。前述の通り、テンポイントやトウカイテイオーのように、その生涯が壮大なドラマとなり、ファンの心に深く刻まれている馬が非常に多いのです。

特筆すべきは、1984年生まれの世代です。この年には、ダービー馬メリーナイス、二冠馬サクラスターオー、そして美貌のG1馬ゴールドシチーと、有力な四白流星の馬が奇しくも集中しました。彼らがクラシック戦線で繰り広げた激闘は、「四白に名馬なし」という古い迷信を、ファンの記憶から完全に払拭する決定打になったとも言えるでしょう。

一覧についての補足

上記の一覧は、あくまで競馬史に残る代表的な馬たちを抜粋したものです。この他にも、G1勝利こそありませんでしたが、重賞戦線で長くファンに愛された個性派の馬や、ダート路線で活躍した馬など、記録だけでなく記憶に残る四白流星の馬は数多く存在します。彼ら全ての活躍が、現在の「四白流星=華やかな名馬の証」というイメージを築き上げてきたのです。

稀有な四白流星尾花栗毛の存在

「四白流星」だけでも十分に華やかですが、それに加えて「尾花栗毛(おばなくりげ)」という特徴まで併せ持つ馬が存在します。

尾花栗毛とは、栗毛の馬体の中で、鬣(たてがみ)や尾の毛がススキの穂(尾花)のように白く輝く、非常に美しい毛色のことです。この二つの稀有な美しさを兼ね備えた馬は、まさに「奇跡の存在」と言えます。

その代表格が、メリーナイスやヤエノムテキと同学年(1984年生まれ)のゴールドシチーです。

彼は「四白流星尾花栗毛のハンサムボーイ」と称され、その神々しいまでの容姿でデビュー当初から絶大な人気を誇りました。しかし、その美貌の裏には、自らを制御できないほどの激しい気性を隠し持っていました。

それでも才能は本物で、1986年の阪神3歳ステークス(G1)を制覇。クラシック戦線でも皐月賞2着、菊花賞2着と世代トップクラスの実力を示します。

悲劇的な最期

しかし、引退後はその激しい気性が災いし、乗馬として他の馬と馴染めず孤立したと言われています。そして1990年、放牧地で右前脚を重度骨折しているところを発見され、予後不良(安楽死)となりました。その状況には不可解な点も多く、悲劇的な最期としてファンの記憶に残っています。

ゴールドシチーの物語は、競走馬が持つ美しさと激しさ、そして脆さを象徴する、競馬の奥深さを示すものでした。

尾花栗毛一覧とトウショウファルコ

尾花栗毛の馬たちは、その美しさから「アイドルホース」としてファンに愛されることが多いのも特徴です。ここでは、代表的な尾花栗毛の名馬と、その象徴的存在であるトウショウファルコを紹介します。

金色の貴公子 トウショウファルコ

1986年生まれのトウショウファルコは、競走成績以上に、その類稀なる美貌と引退後の活躍で愛された馬です。「金色の貴公子」と称された輝く尾花栗毛の馬体は、多くのファンの心を掴みました。

競走馬としては重賞(G2)を制するなど活躍しましたが、彼の伝説が本格化したのは引退後です。1995年から東京競馬場の誘導馬として第二の馬生をスタートさせると、その黄金の姿は競馬場の名物となりました。

レースの主役たちを先導する彼の姿を見るために、競馬場へ足を運ぶファンが急増しました。誘導馬としては異例の、引退セレモニーが催されたほど、彼は愛されたのです。

主な尾花栗毛の名馬一覧

トウショウファルコ以外にも、美しさと強さを兼ね備えた尾花栗毛の名馬は多く存在します。

馬名 生年 性別 主なG1勝ち鞍 特記事項
ゴールドシチー 1984年 阪神3歳S 前述の通り「四白流星」も併せ持つ稀有な存在。
トウショウファルコ 1986年 – (G2: AJCC) 「金色の貴公子」。誘導馬として絶大な人気を博した。
タイキシャトル 1994年 マイルCS(2回)、安田記念、仏・ジャックルマロワ賞 世界に通用した日本競馬史に残る最強マイラーの一頭。
トーホウジャッカル 2011年 菊花賞 デビューから史上最速(149日)での菊花賞制覇を達成。

四白流星ジャックドールら尾花栗毛の現役馬

四白流星や尾花栗毛の伝説は、決して過去の物語だけではありません。近年、そして現在も、その美しい姿と個性的な走りでターフを沸かせ、ファンの心を掴む馬たちがいます。ここでは、記憶に新しい名馬や、2025年現在も活躍を続ける注目の馬たちを紹介します。

近年を彩った「四白流星」のスター:ジャックドール

近年、四白流星の馬としてG1戦線で最大の注目を集めたのが、2018年生まれのジャックドールです。黄金色にも見える輝く栗毛の馬体に、非常に目立つ鮮やかな四白流星を持っていました。

彼の最大の武器は、レース序盤から果敢に先頭に立って後続を引っ張る、華麗な逃げのスタイルでした。その圧倒的なスピードはG1レースでも存分に発揮され、2023年の大阪杯(G1)では、並み居る強豪を相手に見事な逃げ切り勝利を収め、G1ホースの仲間入りを果たします。

ファンを魅了するルックスとG1ホースの実力を兼ね備えた、まさにスターホースとして活躍しました。しかし、順調な競走生活は長く続きません。2024年に屈腱炎(けっけんえん)という脚の故障を発症し、復帰に向けて懸命な治療が続けられていました。ところが、2025年2月に残念ながら再発が判明し、引退を余儀なくされます。現在は種牡馬(しゅぼば)として、その美しい姿とスピードを次世代に伝えるべく、北海道で第二の馬生をスタートさせています。

2025年も現役!「尾花栗毛」の個性派:バビット

2025年10月現在、尾花栗毛の馬として現役でファンに愛され続けているのが、2017年生まれのバビットです。彼もまた、ススキの穂のように輝く、非常に美しい尾花栗毛の馬体を持っています。

彼の代名詞は、他の馬のペースを全く顧みない「個性的な大逃げ」の戦法でしょう。スタート直後から猛然とダッシュし、時には後続に10馬身以上の大差をつけてレースを進める姿は、見る者に強烈なインパクトを与えます。

このスタイルがG1レースで最後まで通用するのは容易ではありませんが、2020年のセントライト記念(G2)では、後続を寄せ付けない圧巻の逃げ切り勝利を収めました。8歳となった現在も、彼がゲートを出るだけで場内が沸き立つような、まさに「記憶に残る」タイプの個性派ホースです。

現役で走り続ける「四白」のG1馬:ディープボンド

バビットと同世代(2017年生まれ)で、今なおG1戦線の最前線で戦い続ける四白の馬がいます。それが、長距離界の強豪、ディープボンドです。

青鹿毛(あおかげ)の引き締まった馬体に、四本すべての脚に膝近くまで達する白い長白(ちょうはく)がくっきりと映え、非常に見栄えのする姿をしています。彼は特にスタミナが求められる長距離レースで真価を発揮する馬です。

天皇賞(春)(G1)では、2021年と2022年に2年連続で2着に入るなど、G1タイトルまであと一歩のところまで迫り続けてきました。派手な勝ち方ではないかもしれませんが、そのタフさと何度でも立ち向かう堅実な走りで、8歳を迎えた2025年シーズンも日本の長距離界を支える貴重な存在となっています。

このように、ジャックドールが惜しまれつつターフを去った後も、バビットやディープボンドのような特徴的な馬たちが、現代の競馬シーンを彩っています。過去の伝説に思いを馳せながら、彼ら現役馬の走りに注目することで、競馬の楽しみがより一層深まるのではないでしょうか。

まとめ:語り継がれる四白流星の名馬

四白流星という特徴は、かつての迷信を乗り越え、今や名馬を彩る「英雄の刻印」としてファンに認識されています。最後に、この記事で解説した「四白流星の名馬」に関する要点をまとめます。

  • 四白流星は「しはくりゅうせい」と読む
  • 四白は四肢の白い模様、流星は顔の白い模様を指す
  • かつて「四白に名馬なし」という迷信が存在した
  • 迷信の背景には、白い蹄は弱いという俗説があったとされる
  • テンポイントは「流星の貴公子」と呼ばれた四白流星の英雄
  • テンポイントはTTG時代を築き、悲劇的な最期を遂げた
  • ヤエノムテキは強豪世代でG1を2勝した四白流星の名馬
  • メリーナイスは日本ダービーで伝説的な6馬身差圧勝を記録
  • トウカイテイオーは厳密には三白だが四白流星の象徴的存在
  • トウカイテイオーは3度の骨折から364日ぶりに有馬記念を制覇した
  • 尾花栗毛(おばなくりげ)は鬣や尾が白く輝く毛色
  • ゴールドシチーは四白流星かつ尾花栗毛の稀有な美貌馬
  • トウショウファルコは誘導馬として絶大な人気を博した尾花栗毛の馬
  • ジャックドールは近年活躍した四白流星のG1馬(2025年引退)
  • バビットは2025年現在も活躍する尾花栗毛の現役馬
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