新馬戦の狙い方:データで解明する3つの鍵

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こんにちは。Asymmetric Edge、運営者の「K」です。

新馬戦って、ワクワクしますけど、予想は本当に難しいですよね。データが少ないから「わからない」というのが正直なところで、新馬戦の狙い方を探している方も多いと思います。

血統や調教タイムを見てもピンとこないし、POGの評判馬が本当に強いのかも半信半疑。ダート戦はさらにカオスだったりもします。

でも、情報が少ないからこそ、オッズと実力に「歪み」が生まれやすいのも新馬戦の魅力かなと思います。

この記事では、難解な新馬戦をどう考えればいいのか、特に注目すべき厩舎や騎手、血統データの見方について、私なりの分析のポイントをまとめてみました。一緒に新馬戦の勝ち筋を探っていきましょう。

  • 新馬戦が難解とされる本当の理由
  • 血統や厩舎データの具体的な狙い目
  • 調教タイムより重視すべき「質」の見抜き方
  • 回収率を高める騎手と生産者のパターン
目次

新馬戦の狙い方:基礎と3つの重要データ

まずは『新馬戦とは何か』という本質的な部分と、予想の土台となる3つの大きなデータ(血統・POG・厩舎)について、基本的な考え方を整理してみますね。

なぜ新馬戦は難しい? レースの理解度とは

新馬戦が難しい最大の理由は、シンプルに『過去のレースデータがゼロ』だからですよね。どの馬も初めて走るので、能力比較が本当に難しい。

でも、私が注目しているのは、物理的なスピードよりも『馬がレースを理解しているか』という点なんです。

すごく血統が良くて評判の馬でも、スタートしていきなり馬群に戸惑ったり、前にいる馬を『抜く』という競争の意味がわかってなくて、力を出せずに終わることがよくあります。

本能的には馬群にいる方が安心する動物らしいので、この『レースを理解させる』という教育がいかに大事か、ということかなと思います。

新馬戦の本質 物理的な能力(スピード)比較ではなく、精神的な準備(レースの理解度)を見抜くことが最優先です。

血統(産駒)で見る仕上がりの早さ

最近の競馬は「早熟化」がトレンドで、いかに早くデビューして勝ち上がるかが重要になっています。育成技術の進歩もありますし、何よりクラシック(皐月賞やダービー)を目指すローテーション上、2歳の夏~秋にはデビューして1勝しておくことが、すごく大事になっているんですよね。

この『仕上がりの早さ』に、血統、特に種牡馬の遺伝力がすごく影響していると感じます。

父と母のイメージが逆転する「妙味」

面白い例がジャスタウェイ産駒です。お父さん自身は現役時代、4歳秋にGⅠを勝った典型的な「晩成型」でした。その父のハーツクライも同様の傾向ですよね。

普通に考えれば、その産駒も仕上がりは遅いはず…と思いますよね。でも実際は、早くから活躍する産駒が多い。

この謎を解くカギは『母系(母の血統)』にあるようです。ジャスタウェイ産駒の母系には、仕上がりが早いとされる「アメリカ血統」や、スピードを供給する「短距離馬」が多い傾向があるみたいなんです。

血統の「狙い目」パターン 「晩成型の父(ジャスタウェイ等) × 早熟型の母(米国血統スプリンター等)」という配合は、父の晩成イメージで人気が落ちやすい(過小評価されやすい)一方で、実際は早くから動ける可能性を秘めています。こういう「イメージと実態のギャップ」こそ、馬券的な妙味の源泉かなと思います。

データで見る「芝」の狙い目種牡馬

もちろん、純粋に2歳戦(キャリアの浅い馬同士の戦い)に強い種牡馬もいます。データで見ても、芝の2歳戦で信頼できるトップティアの種牡馬はハッキリしていますね。

【参考】2歳芝戦・強力種牡馬トップ4(過去5年)

順位 種牡馬名 成績(勝-連対-複勝-出走) 勝率 複勝率
1位 エピファネイア 137-104-107-640 13.9% 35.2%
2位 ロードカナロア 100-96-54-568 12.2% 30.6%
3位 キズナ 100-95-80-597 11.5% 31.5%
4位 モーリス 84-77-62-445 12.6% 33.4%

※過去5年間のデータ(2018年12月15日~2023年12月10日)に基づく参考情報です。

この中でも、特にキズナ産駒モーリス産駒には、馬券的に面白い「狙い方」のデータがあるんです。

【キズナ産駒の狙い方】

キズナ産駒は、距離が延びる「1800m以上」で妙味があるというデータがあり、単勝回収率は179%に達するそうです。さらに「阪神競馬場」も得意(単勝回収率247%)とされています。

そして、この2つを組み合わせた「阪神」かつ「1800m以上」のキズナ産駒は、全成績が【14-11-9-61】で勝率14.7%に対し、単勝回収率は466%という驚異的な数値を叩き出している(※)というデータも。これはもう「見かけたら即買いレベル」の鉄板条件かもしれません。

【モーリス産駒の狙い方】

一方、モーリス産駒はオールラウンダーな印象ですが、データ上は明確な得意・不得意があるようです。

  • 【買い】新潟コース: 最も妙味があり、単勝回収率245%を記録する(※)というデータが。夏競馬の新潟2歳戦などでは特に注目したいですね。
  • 【割引】京都コース: 逆に「京都コース」は明確な弱点とされ、成績は【3-3-4-27】、単勝回収率はわずか15%(※)に留まるようです。

このように、同じ有力種牡馬でも、条件によってハッキリと得意・不得意が分かれるケースがあります。こういうデータを覚えておくだけでも、新馬戦の予想の精度はかなり上がるんじゃないかなと思います。

※データはあくまで過去の一定期間(2018年12月15日~2023年12月10日)の集計に基づく傾向であり、将来の結果を保証するものではありません。血統は重要なファクターですが、他の要素(調教、厩舎、騎手)と合わせて総合的に判断してください。

POGの評判は信頼できる?

POG(ペーパーオーナーゲーム)の情報で「評判馬」として名前が挙がる馬は、確かに気になりますよね。

ただ、私の理解では、POGの評判は「独立した予想ファクター」というよりは、『良いファクターの集大成』なのかなと。

つまり、良血(父)× 良い生産者(ノーザンファーム)× 良い厩舎(トップ厩舎)みたいな、勝つための要素が揃っているから評判になるわけです。

なので、「評判馬だから買う」のではなくて、「評判になるだけの裏付け(血統や厩舎)があるか」を確認するための指標として使うのが良さそうです。

厩舎データは最重要ファクター

もし新馬戦で、たった一つだけデータを重視しろと言われたら、私は「厩舎」を選びます。

なぜなら、さっき話した『レースの理解度』を馬に教育するのは、完全に厩舎の仕事だからです。つまり、新馬戦に強い厩舎は、「デビュー戦で勝てる状態に仕上げるシステム」が確立されているということだと思います。

特に有名なのが、美浦の堀宣行厩舎ですね。芝の新馬戦、特に「東京競馬場」での成績は、データ上ちょっと異次元です…。

鉄板データ(堀厩舎) 「堀宣行厩舎 × 東京の芝新馬戦」は、過去のデータでは驚異的な勝率と連対率を誇ります。馬個体の評価が難しい新馬戦だからこそ、この「厩舎で買う」戦略は合理的かなと思います。

騎手の技術と「黄金コンビ」

教育が「厩舎」なら、本番で馬の能力を最大限に引き出す「実行」は騎手の仕事ですよね。

新馬戦は、まだ馬が競馬を分かっておらず、フワフワしていたり、物見(ものみ)をしたり、まっすぐ走れなかったりするのが当たり前。だからこそ、馬を上手に導いて、スムーズにスタートを切らせる騎手の「技術」が、勝敗に直結しやすいと私は感じています。

新馬戦でこそ光る「個の技術」を持つ騎手

馬のポテンシャルに関わらず、騎手の技術で人気薄の馬を上位に導く、「新馬戦の扱いに長けた」騎手もいます。

私が個人的に注目しているのは、鮫島克駿騎手です。データ上、「芝の新馬戦」は最大の狙い目とされていて、その理由は「スタート技術が非常に高い」ためだそうです。まだレースに慣れていない新馬を扱うのが上手く、人気薄でも上位に持ってくるイメージが強いですね。(パワータイプではないので、ダートより芝がベターとも言われています)

特定の「条件」で輝く騎手

新馬戦に限った話ではありませんが、特定の条件で期待値が跳ね上がる騎手もいます。

  • 西村淳也騎手: データ上「中京の積極策で穴」をあけるタイプとされ、先行力がありそうな馬で中京コースなら警戒が必要かもしれません。
  • 佐々木大輔騎手: 「雨の佐々木」の異名を持つほど、芝・ダートを問わず「重・不良馬場」になった瞬間に期待値が跳ね上がる騎手として知られています。

回収率で狙う「黄金コンビ(厩舎×騎手)」

騎手個人の技術もさることながら、新馬戦で最も馬券的な妙味(回収率)を生み出すのは、「厩舎」と「騎手」の特定の組み合わせだと感じています。

有名な「師弟コンビ」(例えば、矢作厩舎×坂井瑠星騎手など)は、もちろん信頼度が高いです。しかし、信頼度が高いがゆえに人気になりやすく、回収率という観点では、他の「意外な」コンビの方が狙い目となるケースがデータから見えてきます。

【参考】新馬戦「黄金コンビ」と高回収率騎手(芝)

以下は、過去のデータ(2019年8月~2024年8月)に基づき、特定の厩舎との組み合わせで高い単勝回収率を記録した例です。

厩舎名 騎手名 成績(勝-連対-複勝-出走) 単勝回収率
堀宣行厩舎 佐々木大輔騎手 2-0-0-0(2戦2勝) 495%
矢作芳人厩舎 藤岡佑介騎手 3-1-0-3 291%
矢作芳人厩舎 戸崎圭太騎手 2-1-0-2 258%
矢作芳人厩舎 横山武史騎手 2-0-0-1 416%

※データは過去の集計に基づく参考情報です。今後も同様の傾向が続くとは限りません。

データの「矛盾」にこそ妙味がある

この表の中で、特に興味深いのが「矢作芳人厩舎 × 横山武史騎手」のコンビです。

実は、横山武史騎手個人については、「☆芝の1番人気‼️(新馬除く)」という格言があるほど、芝の1番人気馬での信頼度は高い一方で、「(新馬除く)」という注釈がつく、つまり「新馬戦だけは不安定で要注意」とデータ上は割引が推奨されることもあるんです。

ここに「矛盾」が生じますよね。

  • ルール1:横山武史騎手は、新馬戦では不安定で割引。
  • ルール2:「矢作芳人厩舎 × 横山武史騎手」のコンビは、単勝回収率416%の黄金コンビ。

この「矛盾」こそが、高配当を生み出す「狙い方」の核心だと私は思っています。

矛盾の解釈(私見) このデータを合理的に解釈すると、「横山武史騎手は、一般的な厩舎の教育が不十分な新馬に乗ると不安定さが残る。しかし、新馬戦に滅法強い矢作芳人というトップトレーナーが、”あえて”新馬戦で横山武史騎手を起用してくる場合、それはその馬が『不安定』なタイプではなく、陣営が勝負に来ている強力なシグナルである」と読み解けます。

騎手の一般的傾向(ルール)を、厩舎の特定起用(例外)が”上書き”する。このパターンを見抜くことが、データドリブンな馬券戦略の鍵となりそうです。

※騎手や厩舎に関するデータや傾向は、あくまで過去の統計に基づくものです。馬の状態やレース展開など、多くの要素が結果に影響します。最終的な判断は、ご自身の責任においてお願いします。

データで解明する新馬戦の狙い方と妙味

ここからは、さらに一歩踏み込んで、調教の見方やダート戦、枠順といった、オッズの『歪み』を見つけるための具体的なデータ分析について見ていきましょう。

調教タイム信仰の罠と本当の見方

新馬戦の予想で、スポーツ新聞や競馬専門紙を開くと、まず「調教タイム」に目が行きますよね。「坂路で53秒台が出た!」とか「ウッドチップ(CW)で67秒台!」といった速い時計を見ると、つい「お、この馬は強そうだ」と飛びついてしまいがちです。

でも、ここで一つ、現代の新馬戦予想における重要な事実をお伝えしなければなりません。それは、追い切りの「全体時計」を重視する従来のアプローチは、もはや通用しにくくなっているということです。

もちろん速い時計が出ないよりは出たほうが良いのですが、最近は調教技術全体の向上や馬場コンディションの均一化もあって、速い時計を出すこと自体の難易度が下がっている側面があるようです。データ分析的にも「坂路の全体時計と新馬戦の着順の相関は(以前より)薄くなっている」という指摘もあり、「速い時計=強い馬」という単純な図式は、現代の新馬戦において必ずしも成立しないんです。

じゃあ、時計がダメなら何を見るのか?

私が重視しているのは、タイムという「結果」ではなく、その時計を出すに至った「プロセス(動き)」、つまり「調教の質」です。そして、その質とは、この記事でずっと触れている「馬がレースを理解しているか」という精神的な準備度を見極めるための、数少ないヒントだと考えています。

では、その「質」をどうやって見抜くのか。私は具体的に以下の2点をチェックしています。

1. 併せ馬の『相手』と『内容』

調教の「質」を見極める上で、併せ馬は最高の手がかりになります。ただし、誰と併せたかが重要です。

信頼度が低い併せ馬 「新馬同士や未勝利馬との併せ馬」は、あまりヒントになりません。なぜなら、比較対象となる相手が弱いだけの可能性があるからです。

本当に信頼できるのは、「格上馬(すでにレースを経験し、上のクラスに在籍する馬)相手の併せ馬」です。

馬は本来、群れで走る動物なので、馬群の中で追走する方が安心するとも言われています。それを、格上のパートナー馬(=強い馬)を相手にしても臆することなく、最後まで食い下がろうとする(=抜きに行こうとする)意志を見せた場合、それは馬が「前の馬を抜く」という競争の本質を理解し、闘争心を示している明確な証拠になります。

時計は平凡でも、格上馬相手にこういう内容の濃い調教ができている馬は、実戦でも力を発揮できる可能性が高いと私は見ています。

2. 『終い(しまい)』の動きと反応(レスポンス)

全体時計以上に重視すべきは、「終い」(ラスト1ハロン、あるいはラスト2ハロン)の動き(ムーブメント)と、騎手のアクションに対する反応(レスポンス)です。

調教映像や、それが難しい場合は専門紙の調教コメントで、以下のポイントをチェックしてみてください。

調教の「質」チェックリスト

  • 折り合いと我慢 道中で力んだり、行きたがったりせず、しっかり「我慢」ができていますか? 終いにしっかり体を使えるように、折り合い重視で乗られているかは重要です。
  • 反応(レスポンス) 騎手が軽く仕掛けた(GOサインを出した)際に、「最後もスッと反応」できていますか? 鈍い馬は実戦でも一瞬の対応が遅れます。
  • 走法(フォーム) 「終いまで首を使ってしっかりと動けていた」か。首と四肢が連動した、効率的で力強いフォームで走れているかは、潜在能力の高さを示します。

特に注目したいのが、「馬なり余力」(騎手が強く追っていないにもかかわらず、楽な手応えで走っている状態)で、終いに11秒台や12秒台前半といった鋭いラップを記録している場合です。

これは、馬にまだ余力があるのに速い脚を使えている証拠であり、高い潜在能力と良好なコンディションを示している、最も評価すべき調教内容の一つだと考えています。

ダート新馬戦の特有の傾向

芝とは別に、ダートの新馬戦はまた違った難しさがありますよね。芝で求められる瞬発力や軽さとは違い、ダートはパワーや体力が要求されるため、ここで活躍する血統(種牡馬)は芝とはガラッと変わります。

芝で強いディープインパクト系やキングカメハメハ系の血統が、ダートではサッパリ…ということも日常茶飯事です。だからこそ、ダートの新馬戦は芝以上に血統(種牡馬)の適性がハッキリ出ると感じます。

実際に、2歳ダート戦で強力な種牡馬のデータを見てみると、芝のランキングとは全く異なる顔ぶれが上位を占めているんです。

【参考】2歳ダート戦・強力種牡馬トップ4(過去5年)

順位 種牡馬名 成績(勝-連対-複勝-出走) 勝率 複勝率
1位 ヘニーヒューズ 91-78-65-353 15.5% 39.9%
2位 パイロ 45-30-41-287 11.2% 28.8%
3位 シニスターミニスター 44-38-34-259 11.7% 30.9%
4位 ドレフォン 41-32-29-188 14.1% 35.2%

※過去5年間のデータ(2018年12月15日~2023年12月10日)に基づく参考情報です。

別格の存在「ヘニーヒューズ産駒」とその狙い方

この表を見てわかる通り、ヘニーヒューズ産駒は2歳ダート戦において別格の存在です。勝率15.5%、複勝率(3着以内率)も約40%と、圧倒的な安定感を誇ります。

データ上、2歳ダート戦全体で単勝・複勝ともに回収率が100%を超えている(※)ようで、馬券には常に入れておきたい存在ですね。

特に狙い目となる条件があります。

  • 得意条件:「1400m戦」


    成績【32-17-14-89】、勝率21.1%、単勝回収率253%(※)と、この距離で爆発的な成績を残しています。

そして、この得意条件がさらに特定の競馬場と組み合わさると、とんでもない「異常値」とも言えるデータが出ているんです。

ダートの「即買い」条件? 過去のデータでは、「ヘニーヒューズ産駒 × 阪神ダート1400m」の組み合わせが【11-2-5-27】、勝率24.4%を記録し、単勝回収率は517%(※)に達するようです。

これはもう、ダート新馬戦の予想をする上で「覚えておくしかない」鉄板級のパターンかもしれません。

ヘニーヒューズ以外も要チェック

とはいえ、ヘニーヒューズ産駒がいつも出走しているわけではありませんよね。

上の表で示した通り、2位以下のパイロ産駒シニスターミニスター産駒ドレフォン産駒も、2歳ダート戦の常連であり、信頼できる種牡馬です。特にドレフォン産駒は、ヘニーヒューズ産駒に次ぐ勝率14.1%を記録しており、アタマ(1着)で狙える魅力がありますね。

ダートの新馬戦で迷ったら、まずはこの4大種牡馬(ヘニーヒューズ、パイロ、シニスターミニスター、ドレフォン)の産駒がいないかチェックするのが、予想の第一歩になりそうです。

※データはあくまで過去の一定期間(2018年12月15日~2023年12月10日)の集計に基づく傾向であり、将来の結果を保証するものではありません。馬券の購入は、ご自身の判断と責任においてお願いします。

枠順が回収率に与える影響

最後に、馬券の妙味という観点で、ちょっと面白い「枠順」のデータについて触れてみたいと思います。特に、現代競馬で圧倒的なシェアを誇る最大手の生産者、ノーザンファーム(NF)生産馬に絞って見ると、非常に興味深い傾向が浮かび上がってきます。

NF生産馬の基本性能と「外枠バイアス」

まず大前提として、NF生産馬は新馬戦において非常に優秀です。データ上、新馬戦全体の勝率は19.1%を誇るだけでなく、単勝回収率111%、複勝回収率101%と、その圧倒的な勝率にもかかわらず回収率が100%を超えている(※)という、驚異的な存在です。

「じゃあ、NF生産馬は何も考えずに買えばいいのか」となりそうですが、実はその「買い方」にこそ妙味があります。それが「枠順」です。

NF生産馬には、芝・ダートともに共通して、「内枠(特に1枠)の回収率が低く、外枠(特に8枠)の回収率が高い」という、明確な「外枠バイアス」が存在するというデータがあるんです。

【参考】NF生産馬・芝新馬戦の枠別回収率(※)

  • 1枠(内枠): 単勝回収率 64% / 複勝回収率 79%
  • 8枠(外枠): 単勝回収率 81% / 複勝回収率 118%

【重要】 何より注目すべきは、好走率(3着以内率)自体は、内枠と外枠でほぼ互角であるにもかかわらず、回収率にだけこれだけの大きな差が生まれている、という点です。この傾向はダートでもほぼ同様とされています。

なぜ「外枠」の回収率が高くなるのか?

「好走率は同じなのに、なぜ外枠だけ回収率が高いのか?」

これは私の推測ですが、このバイアスの背景には、NF生産馬特有の事情と、一般の馬券購入者の心理との間に「ズレ」があるからだと考えています。

  1. 陣営の意図(教育目的)


    NF生産馬は、将来を期待された高額・良血馬が多いですよね。陣営にとって新馬戦は、単に「勝つこと」だけが目的ではなく、「馬に競馬を教育する」という重要な目的も併せ持っています。



    内枠で他馬に包まれたり、ダートで砂を被ったりする「タフな競馬」は、馬が精神的に臆病になるリスクを伴い、その後のキャリアに悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、陣営としては、あえて外枠から他馬の影響を受けにくいスムーズな競馬を「教育」として行いたい、と考えるケースが少なくないと推察されます。
  2. 市場(オッズ)の心理


    一方、私たち一般の馬券購入者は、「競馬のセオリー」として「外枠不利(特に芝の長距離など)」と考えがちです。そのため、NF生産馬が外枠(特に8枠)に入ると、「不利だ」と評価を下げ、オッズが(内枠に入った時よりも)上がることがあります。

この2つのズレが、「妙味」を生み出します。

オッズの歪みの発生メカニズム 陣営は「教育のためにスムーズな外枠OK」→ 一般ファンは「外枠不利だ」と評価を下げる → オッズが上がる。 しかし、実際の好走率は(教育されたNF馬にとっては)内外でほぼ互角。 結果として、オッズが上がった「外枠(特に8枠)のNF生産馬」は、その好走率に見合わない美味しい配当(=高い回収率)を生み出す、典型的な「狙い目」のパターンとなっているわけです。

これは、市場(オッズ)が陣営の意図を過小評価しているために生じる、非常に面白い視点かなと思います。

※データはあくまで過去の集計に基づく傾向です。NF生産馬であっても、個々の馬の特性やレース条件によって結果は異なります。馬券の購入はご自身の判断でお願いします。

オッズの歪みを見抜く

ここまで見てきたように、新馬戦は「情報が少ない」レースです。

情報が少ないということは、競馬新聞の印や前評判といった断片的な情報に人気が左右されやすく、「オッズ(人気)が各馬の真の実力と乖離しやすい」ということでもあります。

例えば、調教の全体時計が速いだけで過剰に人気になったり、逆にジャスタウェイ産駒のように「父が晩成型」というイメージだけで不当に人気が落ちたり。

私たちがやるべきは、この「オッズの歪み」を見抜くこと。表面的なタイムや評判に惑わされず、「厩舎の仕上げ」「血統の早熟性」「騎手とのコンビ」といった客観的なデータから、オッズ以上の価値がある馬を見つけることかなと思います。

新馬戦の狙い方のまとめと実践

さて、今回は新馬戦の狙い方について、色々なデータをまとめてみました。

情報が溢れていますが、私なりに予想ファクターの優先順位をつけるとしたら、こんな感じですね。

K的・新馬戦ファクター優先順位

  1. 厩舎(レースの理解度=教育システムが最重要)
  2. 血統(仕上がりの早さ、コース適性)
  3. 騎手(特に厩舎との黄金コンビ)
  4. 調教(タイムより『質』。格上馬との併せ馬など)

まずは「堀厩舎×東京」みたいな鉄板の「厩舎」フィルターから入って、次に「キズナ産駒×阪神芝1800m」みたいな「血統」フィルターをかける。

最後に騎手や調教内容で裏付けを取る、というプロセスが、未知数の新馬戦においては合理的かもしれません。

もちろん、これが絶対の正解ではありませんが、データから「狙って獲れる馬」を探すのが新馬戦の醍醐味だと思います。この記事が、あなたの新馬戦予想のヒントになれば嬉しいです。

競馬はあくまで趣味の範囲で楽しむことが大切です。馬券の購入は、ご自身の判断と責任において、無理のない範囲で行ってください。正確な出走情報やオッズは、必ずJRAなどの公式サイトでご確認ください。

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