こんにちは。Asymmetric Edge、運営者の「K」です。
今年も師走の中山競馬場を熱くさせるダートスプリント重賞、カペラステークスの季節がやってきましたね。有馬記念も近いですが、個人的にはこの電撃の6ハロン戦こそが冬の楽しみだったりします。中山ダート1200mという舞台は、単なるスピード勝負ではなく、騎手の駆け引きやコース適性が勝敗を分ける奥深い条件です。
さて、今回はそんなカペラステークスの傾向に関する話題を中心に、過去10年のデータ分析や予想オッズの動き、そして中山ダート1200mという特殊なコースの特徴について深掘りしていきたいと思います。「なぜ人気馬が飛ぶのか?」「なぜあの穴馬が激走したのか?」その理由をデータから紐解いていきましょう。私自身も毎年頭を悩ませていますが、これまでのデータを整理することで見えてくる攻略の糸口を、皆さんと共有できれば嬉しいです。
この記事でわかること
- 過去10年のデータから導き出された枠順と脚質の意外な真実
- 中山ダート1200m特有のハイペース展開と攻略の鍵
- 2025年の有力馬診断と血統から狙える穴馬の存在
- レース予想に役立つ具体的な消しデータと推奨パターン
過去10年のカペラステークス傾向とデータ分析
カペラステークスは、JRAのダート重賞の中でも数少ない1200m戦であり、フェブラリーステークスや海外遠征を見据える馬たちが集う重要な一戦です。ここでは、過去10年のデータをもとに、このレース特有の傾向を紐解いていきます。

過去10年の配当と荒れる確率
まず最初に押さえておきたいのが、このレースの「波乱度合い」です。「カペラステークスは堅いのか、荒れるのか?」という疑問を持つ方は多いでしょう。結論から言うと、カペラステークスは「紐荒れ」から「大波乱」まで警戒が必要なレースと言えます。
1番人気の信頼度と「魔の展開」
過去10年のデータを振り返ると、1番人気の馬が勝ち切る確率は決して高くありません。スプリント戦特有の「出遅れ」が致命傷になりやすいことや、後述するコース形状による「ハイペース」に巻き込まれて自滅するケースが散見されるからです。単勝オッズ1.0倍台の圧倒的な支持を集めた馬でさえ、馬群に沈むことがあるのがこのレースの恐ろしさです。
特注すべきは単勝オッズ10倍〜50倍のゾーン
一方で、頻繁に馬券圏内(3着以内)に飛び込んでくるのが、単勝オッズ10倍台から50倍前後の中穴馬たちです。これらは「展開が向けば一発ある」という実力馬や、「近走は振るわないがコース適性が抜群」というリピーターであることが多いです。
| 項目 | 傾向データ | 分析コメント |
|---|---|---|
| 1番人気成績 | 勝率・連対率ともに低め | 過信は禁物。軸にするなら相手を広げる必要がある。 |
| 3連単平均配当 | 10万馬券超えも頻発 | 人気薄同士の決着もあり得るため、高配当狙いが有効。 |
| 激走レンジ | 6番人気〜10番人気 | 特に「前走大敗からの巻き返し」パターンに注意。 |
このように、データ上でも「順当には決まりにくい」ことが示されています。ガチガチの本命党の方よりも、穴党の方にとって腕の見せ所となるレースですね。3連複や3連単を買う際は、フォーメーションの2列目、3列目に人気薄を積極的に組み込む戦略が推奨されます。
ポイント
人気馬だけで決まることは稀です。「何か一波乱ある」と想定して、少し広めに網を張るのがこのレースを楽しむコツかなと思います。

中山ダート1200mの特徴
カペラステークスを予想する上で避けて通れないのが、舞台となる中山ダート1200mのコース形態です。このコースは非常にトリッキーで、他の競馬場とは全く異なる特性を持っています。この物理的な特性を理解せずして、的中馬券を掴むことは難しいでしょう。
芝スタートが生む「初速のパラドックス」
最大の特徴は、スタート地点が第2コーナー奥の芝コース上に設定されている点です。ダートコースに入るまで芝の上を走るため、ダートスタートのコースよりも初速がつきやすくなります。通常、ダート短距離では「芝を長く走れる外枠が有利」と言われますが、カペラステークスのレベルになると、内枠の馬も強烈なダッシュ力を持っているため、この定説が必ずしも当てはまらないケースが出てきます。
下り坂による「強制的なハイペース」
さらに重要なのが、スタート直後から約4メートルもの高低差を一気に下る急激な下り坂です。重力のアシストを受けて全馬のスピードが乗るため、騎手が抑えようとしてもペースは落ちません。これにより、前半3ハロン(600m)が33秒台という、芝並みのラップタイムが刻まれることも珍しくありません。
この「強制的な前傾ラップ」が、レース後半に劇的なドラマを生みます。前半で無理をして飛ばした逃げ・先行馬は、直線入り口でガス欠を起こしやすくなるのです。
最後に待ち受ける急坂の「壁」
そしてゴール前には、高低差2.2mの急坂が待ち構えています。前半の下り坂でオーバースピードになり、乳酸が溜まった馬たちにとって、この最後の坂はまさに「壁」として立ちはだかります。ここで脚が止まった先行勢を、パワーのある差し馬が一気に飲み込むシーンこそが、カペラステークスの醍醐味であり、典型的な決着パターンなのです。
豆知識:冬場の砂の重さ
12月の中山競馬場は気温が低く、乾燥していることが多いです。砂がパサパサに乾くと、馬の脚抜きが悪くなり、よりパワーが必要になります。逆に、雨や雪で湿ると高速馬場になり、スピード優先の決着になることも。当日の馬場状態(含水率)のチェックは必須です。(出典:JRA公式サイト『中山競馬場 コース紹介』)

枠順による有利不利の法則
「ダート短距離は砂を被らない外枠有利」という定説、皆さんも耳にしたことがあると思います。しかし、カペラステークスに関しては、その常識を一度疑う必要があります。過去のデータは、意外な事実を私たちに突きつけています。
1枠の勝率が高い理由
驚くべきことに、過去10年のデータにおいて最内枠の1枠が最多勝を挙げているという傾向があります。一般的に内枠は「スタートで出遅れると包まれる」「砂を被って戦意喪失する」というリスクがありますが、なぜカペラステークスでは好走するのでしょうか。
その理由は「距離ロス」にあります。前半が激流になるこのレースでは、コーナーワークも高速で行われます。外枠の馬は遠心力で外に振られやすく、かなりの距離損を強いられます。対して1枠の馬は、ラチ沿いを最短距離で回ることができます。この「数馬身分の距離アドバンテージ」が、最後の直線の攻防で効いてくるのです。
5枠・6枠が「死の枠」になりやすい構造
一方で、真ん中よりやや外目の5枠・6枠は、過去10年で苦戦する傾向にあります。
- 内枠の馬を見ながら進めようとすると、外から被せられて位置取りが悪くなる。
- 外枠の馬を行かせようとすると、今度は自分が外を回らされる羽目になる。
このように、中途半端な枠順は戦略が立てにくく、結果として消化不良の競馬になりやすいのです。
| 枠番 | 傾向と特徴 | 狙い方 |
|---|---|---|
| 1枠 | 勝率・複勝率が高い特注枠。最短距離の恩恵大。 | スタートが決まればアツい。イン突きができる騎手なら買い。 |
| 2枠〜4枠 | まずまず安定。 | 馬群を捌ける器用さが必要。 |
| 5枠・6枠 | 【鬼門】 過去10年で未勝利の年が多い。 | 人気馬が入った場合は、評価を少し下げて妙味を狙うのも手。 |
| 7枠・8枠 | 安定勢力だが距離ロスあり。 | 揉まれたくない馬にとってはプラス。スピードの絶対値が必要。 |

脚質は逃げ馬か差し馬か
このレースは、いわゆる「展開ゲー(Pace Game)」になりやすいです。スタート直後の下り坂でペースが上がりすぎるため、逃げ馬にとっては過酷なサバイバルレースとなります。
「逃げ」はハイリスク・ハイリターン
データを見ても、逃げ馬がそのまま押し切るケースは意外と少なく、勝率はそこまで高くありません。逃げ馬が勝つパターンは、「後続が牽制し合ってペースが落ち着いた場合」か、「他馬を圧倒するスピード能力でねじ伏せた場合」に限られます。基本的には、目標にされてゴール前の坂で捕まるケースが多いと考えて良いでしょう。
狙いは「ハイペース耐性のある差し馬」
むしろ狙い目なのは、「中団から差せる馬」です。ただし、単なる追い込み馬では届きません。中山ダート1200mは直線が短いため、4コーナーである程度の位置(5〜8番手あたり)につけている必要があります。
理想的なのは、「ハイペースで流れても追走に苦労せず、かつ終いの脚もしっかりしている馬」です。前がバテたところを、坂のある直線で強襲するイメージですね。前走で1400mを使っていてスタミナに余裕がある馬や、ペースが速くなる重賞レースでの経験が豊富な馬がこのパターンにハマりやすいです。
逃げ馬のリスク
逃げ馬は3着以内に残ることはありますが、勝ち切るには相当な能力が必要です。単勝を買うなら、逃げ馬よりも差し馬の方に妙味があるかもしれません。特に「何が何でもハナに行きたい」という馬が複数いる年は、共倒れのリスクが高まります。

8歳以上の高齢馬は消しか
競馬において「若さは正義」と言われることがありますが、短距離戦であるカペラステークスではその傾向が顕著です。スピードの絶対値がモノを言う世界において、加齢による衰えは隠せません。
残酷なまでのデータ:[0-0-1-8]
過去10年のデータを精査すると、8歳以上の馬の成績は[0-0-1-8](3着が1回あるのみ)と非常に苦戦しています。勝率、連対率ともにほぼゼロに近い数字です。
ダート馬は息が長いと言われ、高齢になっても活躍する馬はいますが、それは主に長距離や地方競馬の深い砂のレースでの話。JRAのスピード優先のダートスプリント重賞においては、筋肉の柔軟性と瞬発力が不可欠です。どんなに過去にG1実績があるベテラン馬でも、8歳を超えてこの舞台で好走するのは至難の業と言えるでしょう。
狙いは充実期の3歳〜5歳馬
中心視すべきは、やはり3歳、4歳、5歳馬です。
- 3歳馬:斤量面の恩恵があり、成長力も著しい。近年のトレンド。
- 4歳・5歳馬:心身ともに完成期を迎え、最も脂が乗っている時期。
6歳馬も悪くはありませんが、基本的には「若い馬が有利」というスタンスで予想を組み立てるのが、的中率アップへの近道です。
2025年カペラステークスの傾向から見る予想
ここからは、今年のメンバーや最新のトレンドを踏まえた、2025年カペラステークスの展望についてお話しします。今年は海外遠征を見据えた有力馬も参戦しており、非常に楽しみなメンバー構成になりそうです。

血統は米国型が強い理由:中山1200mは「リトル・アメリカ」
カペラステークスを攻略する上で、血統分析は避けて通れません。なぜなら、舞台となる中山ダート1200mは、日本の競馬場の中で最も「アメリカのダート競馬」に近い適性が求められるコースだからです。
日本のダート(砂)は一般的に深く、パワーが必要と言われますが、中山1200mに限っては「スタートからの下り坂による超高速ラップ」と「ゴール前の急坂」という独特のレイアウトにより、単純なパワーだけでなく、「乳酸が溜まっても止まらないスピードの持続力(Cruising Speed)」が要求されます。これはまさに、ケンタッキーダービーやブリーダーズカップが行われるアメリカの競馬場で求められる能力そのものです。
【最重要】Deputy Minister(デピュティミニスター)系の「底力」
カペラステークスにおいて、血統表に何としても見つけ出したいのがDeputy Minister(デピュティミニスター)の血です。この血統は、ハイペースの消耗戦になればなるほど真価を発揮する、驚異的な「底力」と「パワー」を伝えます。
具体的には、前半33秒台の激流になっても追走で脚を使い切らず、他馬が苦しくなる直線の坂でグイグイと伸びてくる。そんなレースぶりを見せる馬の多くが、父か母父にこの血を持っています。過去の好走馬を見ても、この血統保持者の複勝率・回収率は突出しており、まさに「黄金の血」と呼ぶにふさわしい存在です。
なぜDeputy Ministerなのか?
この系統は、筋肉量が豊富で、かつ心肺機能が非常に高いのが特徴です。中山の急坂を苦にしないパワーと、バテ合いを制するスタミナの両方を兼ね備えているため、カペラSのタフな流れに完全にマッチします。
狙うべき具体的な「米国型種牡馬」リスト
「米国型が良い」と言われても、具体的にどの種牡馬を狙えばいいのか迷いますよね。そこで、カペラステークスで特に相性の良い種牡馬を系統別にリストアップしました。出馬表と照らし合わせてみてください。
| 系統(特性) | ターゲット種牡馬 | 解説 |
|---|---|---|
| Deputy Minister系 (パワー・持続力) | シニスターミニスター(A.P.Indy系だが母父Deputy Minister) マインドユアビスケッツ クロフネ(母父として) | 文句なしの特注系統。特にシニスターミニスター産駒はこの条件の鬼。 |
| Storm Cat系 (絶対スピード・筋肉) | Henny Hughes(ヘニーヒューズ) Drephon(ドレフォン) ディスクリートキャット | 圧倒的なテンの速さを誇る。逃げ・先行馬ならこの系統。スピードで押し切るタイプ。 |
| Mr. Prospector系 (米国型スピード) | South Vigorous(サウスヴィグラス) Speightstown(スペイトスタウン) マジェスティックウォリアー | End Sweepの血を引くサウスヴィグラスは中山1200mの重鎮。短距離適性が非常に高い。 |
| A.P. Indy系 (一本調子の持続力) | パイロ マジェスティックウォリアー | 揉まれると脆いが、スムーズなら止まらない。外枠に入った時は要警戒。 |
サンデーサイレンス系は「消し」なのか?
一方で、日本の主流血統であるサンデーサイレンス系(ディープインパクト系など)はどうでしょうか。基本的には「割引」が必要です。芝特有の「瞬発力」や「切れ味」は、カペラステークスの泥臭い消耗戦では封じ込められてしまうことが多いからです。
ただし、例外もあります。ゴールドアリュールやキタサンブラック(母父サクラバクシンオーによるスピード強化型)のように、パワーとスタミナに特化したサンデー系であれば対応可能です。また、ロードカナロア(キングカメハメハ系)は芝のスプリンターですが、ダート兼用でこなす産駒も多く、絶対能力の高さでカバーしてくるケースがあるため、一概に消すことはできません。
血統予想の結論
迷ったら、血統表の中に「USA」の国旗が見えるような、コテコテの米国血統を選んでください。日本の芝血統よりも、ダートの本場アメリカの血が騒ぐ舞台。それがカペラステークスです。

前走ローテーションの重要性:どこから来た馬を買うべきか
カペラステークスを予想する上で、私が最も重要視しているファクターの一つが「前走ローテーション」です。この時期のダートスプリント戦線は、最高峰のJBCスプリント(Jpn1)からの転戦組、秋のオープン特別を叩いてきた上昇馬、あるいは1400m以上の距離から参戦してくる馬などが入り乱れます。
単に「前走何着だったか」を見るだけでは不十分です。「どのような質のレースを経由してきたか」を分析することで、中山ダート1200mへの適性が見えてきます。
主要ステップレース別攻略と狙い目
まずは、カペラステークスに駒を進めてくる主なステップレースと、それぞれの狙い目について解説します。特に注目すべきは、レースの「格」と「条件」のギャップです。
- JBCスプリント(Jpn1)組:
間違いなく能力上位の馬たちです。ここで注目すべきは「地方の深い砂で大敗した馬」の巻き返しです。地方競馬場の砂は深くパワーが必要ですが、中山のダートは(特に冬場は)比較的時計が出やすく、スピードが活きる盤面になることが多いです。「JBCで惨敗=調子が悪い」と判断して人気を落としている実力馬こそ、絶好の狙い目となります。 - 室町ステークス(OP・京都1200m)組:
主要な前哨戦ですが、京都と中山ではコース形態が真逆です。京都の平坦コースでスピード任せに押し切った馬よりも、後方から良い脚を使って届かなかった馬の方が、中山の急坂コース替わりでプラスに働くことがあります。 - 霜月ステークス(OP・東京1400m)組:
個人的に最も注目しているローテです。東京ダート1400mはスタミナとスピードの持続力が問われるタフなコース。ここで好走できた馬は、中山1200mの激流にも耐えうる基礎体力を持っています。
| 前走クラス | 傾向と対策 | 推奨度 |
|---|---|---|
| G1 / Jpn1 (JBCスプリント等) | 実績・能力は最上位。着順に関わらず評価が必要だが、斤量増には注意。 | S |
| G3 / Jpn3 (武蔵野S、東京盃等) | 相手関係が楽になり好走しやすい。特に1400m〜1600mからの短縮組は妙味あり。 | A |
| オープン特別 (室町S、京葉S等) | 勢いのある馬が多いが、重賞の壁に跳ね返されることも。前走の勝ち時計と内容を精査。 | B |
| 3勝クラス | 余程のパフォーマンスを見せていない限り、即通用は厳しい傾向。 | C |
「距離短縮」が刺さる物理的理由
カペラステークスの攻略において、私が声を大にしてお伝えしたいのが「距離短縮ローテ(Distance Shortening)」の優位性です。具体的には、前走で1400mや1600mを使っていた馬のことです。
なぜ短縮が良いのか? その理由は、中山ダート1200m特有の「消耗戦」にあります。前半から全速力で飛ばすこのレースでは、ラスト1ハロン(200m)でほとんどの馬がバテて減速します。この時、本来スプリント戦よりも長い距離を走れるスタミナ(心肺機能)を持った馬は、他馬が苦しむ中で相対的に脚色が衰えません。
逆に、前走で1000mや1150mを使っていた「距離延長組」は、スピード能力は高いものの、最後の急坂でガス欠を起こすリスクが非常に高くなります。「スピードはあるがスタミナに不安がある馬」は、カペラステークスでは真っ先に消しの対象候補となります。
狙い目の黄金パターン
「東京ダート1400m」や「東京ダート1600m」で先行して粘っていた馬が、今回1200mに距離を短縮してきたら大チャンスです。スピード負けせず、かつ最後までしぶとく伸びる理想的な競馬が期待できます。
「激流経験」の有無と追走スピード
最後にチェックすべきは、前走の「ペース」です。カペラステークスは、前半3ハロンが33秒台前半になることもある超ハイペース戦です。この速さに対応できるかどうかが鍵になります。
ここで危険なのが、「地方競馬の小回りコースで、スローペースの逃げ切り勝ちをしてきた馬」です。地方競馬はコーナーがきつく直線が短いため、ペースが落ち着きやすい傾向にあります。そういった「緩い流れ」しか経験していない馬が、いきなり中山の激流に放り込まれると、追走だけで脚を使ってしまい、勝負所では余力が残っていないというケースが多発します。
危険な人気馬のパターン
「地方交流重賞で好走しているが、ラップタイムを見ると遅い」「マイペースで逃げられた時だけ強い」というタイプは、カペラステークスでは脆さを露呈する可能性があります。必ず前走、前々走のラップタイムを確認し、厳しい流れを経験しているかをチェックしてください。

騎手や厩舎のコース実績:中山ダート1200mの「職人」たち
「馬7:人3」と言われる競馬において、中山ダート1200mほど「人(騎手)」の腕が問われるコースはありません。スタートの判断、下り坂でのペース制御、そして4コーナーでの進路取り。これらの一つでもミスをすれば、能力上位の馬でも簡単に馬群に沈みます。
ここでは、過去のデータや騎乗スタイルに基づき、この特殊なコースで特に信頼できる「スペシャリスト」を実名で挙げながら解説します。
【騎手編】中山ダート1200mの「買える男」リスト
このコースで馬券を買うなら、まずは以下の騎手が乗っているかをチェックしてください。彼らはコースの「クセ」を熟知しており、多少馬の力が足りなくても腕で持ってくることがあります。
- 戸崎圭太 騎手:
言わずと知れた「中山ダート1200mの王」です。長年このコースでの勝利数はトップクラス。無理にハナを主張せず、好位の外目でスムーズに流れに乗る技術は天下一品です。特に1番人気〜3番人気の手堅い馬に乗った時の信頼度は抜群で、軸馬選びで迷ったら「とりあえず戸崎」で間違いありません。 - 横山武史 騎手:
積極的な騎乗スタイルが持ち味で、スタート直後からポジションを取りに行く意識が非常に高いです。ハイペースになっても怯まず前につけるため、「行った行った」の展開で残すケースが多く見られます。先行馬×横山武史のコンビは、単勝や馬単の頭で狙いたい組み合わせです。 - 江田照男 騎手(穴の職人):
「忘れた頃のエダテル」という格言がある通り、中山コースで人気薄を激走させる名人です。特にダート短距離でのイン突きや、思い切った逃げ戦法で、単勝万馬券クラスの大穴を何度も演出しています。人気がなくても、彼が乗っているだけでヒモには入れておくべきでしょう。
| 騎手名 | プレースタイルと特徴 | 狙い目 |
|---|---|---|
| 戸崎 圭太 | 好位差し・安定感抜群。馬の能力を100%引き出す教科書的な騎乗。 | 軸不動。特に外枠からの好位付けが得意。 |
| 横山 武史 | 先行押し切り。スタートセンスが良く、内枠でも捌ける。 | 先行馬。逃げ馬に乗った時の粘りは驚異的。 |
| 田辺 裕信 | 中山マイスター。独特のペース配分で、死んだふりからの追い込みなどが決まる。 | 中穴〜大穴。展開がハマりそうな時の差し馬で。 |
| C.ルメール | 説明不要の名手だが、ダート短距離では過剰人気になりがち。 | もちろん買いだが、オッズ妙味は薄い。 |
【厩舎編】森秀行厩舎の「スピード絶対主義」と多頭数出し
調教師(厩舎)の戦略も重要なファクターです。カペラステークスにおいて、常に警戒が必要なのが関西の「森秀行厩舎」です。
この厩舎の特徴は、徹底的な「坂路調教」によるスピード強化です。栗東の坂路で猛時計を出して鍛え上げられた管理馬は、スタートからの「二の脚(初速)」が違います。カペラステークスのような消耗戦は、まさに森厩舎の管理馬にとって理想的な舞台なのです。
多頭数出しのチームプレーに注意
森厩舎は、同レースに2頭、3頭と管理馬を送り込んでくる「多頭数出し」をよく行います。これにより、1頭がハイペースで逃げてライバルを潰し、もう1頭の有力馬が漁夫の利を得るという、F1レースのようなチーム戦術が展開されることがあります。もし森厩舎の馬が複数出走している場合は、「どの馬が囮(おとり)で、どの馬が本命か」を見極める視点が必要です。
「勝負気配」を見抜く騎手起用
最後に、陣営の「本気度」を見抜くコツをお伝えします。それは「短期免許の外国人騎手」への乗り替わりです。
カペラステークスの時期(12月)は、世界的な名手が短期免許で来日していることが多いです。これまで主戦騎手が乗っていた馬に、突如としてR.ムーア騎手やD.レーン騎手などの「超一流」が配された場合、それは陣営からの「ここは絶対に勝ちたい」という強烈なサインです。特に、普段は関東の騎手に依頼しない関西の厩舎が、わざわざ外国人騎手を確保してきた場合は、勝負気配MAXと見て良いでしょう。

ヤマニンチェルキなど有力馬評価:危険な人気馬と激走候補
2025年のカペラステークスは、新旧の実力馬が激突する非常に興味深いメンバー構成となりました。特に、勢いのある3歳馬と、実績のある古馬(リピーター)のどちらを取るかが予想の最大の焦点となります。
ここでは、上位人気が予想される有力馬について、その「強み」だけでなく、馬券を買う上で絶対に無視できない「死角(不安要素)」まで踏み込んで徹底分析します。
ヤマニンチェルキ(3歳牡):海外を見据える新星の「死角」とは
今年の最大の惑星は、間違いなく3歳馬のヤマニンチェルキでしょう。夏から秋にかけて重賞を含む破竹の連勝を記録し、一気にダート短距離界の主役に躍り出ました。陣営がサウジアラビアの「リヤドダートスプリント」への遠征プランを明かしていることからも、ここを単なる通過点として捉えている自信が伺えます。
【強み】
最大の武器は、どんな展開でも崩れない「精神力」と、3歳馬特有の「成長力」です。先行して良し、差して良しという自在性は、紛れの多い中山1200mにおいて大きなアドバンテージとなります。
ヤマニンチェルキの死角・懸念点
- 初の中山ダート1200m: これまで異なる競馬場で結果を出してきましたが、中山の「スタート直後の急勾配」と「ゴール前の急坂」の組み合わせは未経験。トリッキーなコースに戸惑う可能性はゼロではありません。
- 斤量面の恩恵減: 秋までは軽量で走れましたが、今回は別定戦のG3となり、古馬との斤量差が縮まります。本当の力関係が試されるのはこれからです。
- マークされる立場: 人気になれば当然、他馬からのマークは厳しくなります。逃げ・先行争いに巻き込まれ、自分のペースで走れなかった時の脆さは未知数です。
ガビーズシスター(牝):中山ダート1200mの「絶対女王」
一方で、リピーターとして絶対に見逃せないのがガビーズシスターです。昨年のカペラステークス覇者であり、「中山ダート1200mは私の庭」と言わんばかりの驚異的な適性を誇ります。
近走は馬券圏外に敗れるシーンも見られますが、敗因は明確です。距離が1400mだったり、地方の深い砂だったりと、彼女のストライクゾーンから少し外れた条件でのレースが続いていました。今回は待ちに待った「中山ダート1200m」への帰還。水を得た魚のようにパフォーマンスを一変させる可能性が極めて高いです。
「近走成績が悪いから」という理由だけで評価を下げるのは早計です。オッズが甘くなるようであれば、むしろ絶好の狙い目と言えるでしょう。
馬券に組み込むべき「特注馬」たち
人気2頭以外にも、虎視眈々と勝利を狙う実力馬がいます。特に以下の2頭は、私の予想において「消せない存在」です。
- チカッパ(4歳牡):
血統派の私としてイチオシなのがこの馬です。父ストロングリターン×母父デピュティミニスターという配合は、パワーとスピードの持続力が求められるこの舞台における「黄金配合」です。ハイペースになればなるほど、血の力が騒ぎ出し、直線の坂で他馬をねじ伏せるシーンが目に浮かびます。 - クロジシジョー(6歳牡):
典型的な「他力本願」タイプですが、今回はその「他力」が最大限に働く可能性が高いです。前述の通り、今年は先行争いが激化しそうなメンバー構成。前が潰れる展開になれば、無欲の追い込みで一発穴を開けるのはこの馬かもしれません。
| 馬名 | 評価ランク | 短評・狙い目 |
|---|---|---|
| ヤマニンチェルキ | A | 能力はNo.1だが、オッズほどの信頼度は…?軸には最適だが頭固定は怖い。 |
| ガビーズシスター | S | 条件好転。リピーターとしての期待値特大。単勝妙味あり。 |
| チカッパ | A | 血統適性抜群。消耗戦になれば浮上。 |
| クロジシジョー | B+ | 展開ハマり待ちだが、3連系のヒモには必須。 |
| メタマックス | B | 森厩舎の勝負気配に注意。先行してどこまで粘れるか。 |
当日の馬場状態による使い分け指針
- パサパサの良馬場(含水率低): パワー優先。ガビーズシスター、チカッパなど、米国血統やリピーターを重視。
- 湿った脚抜きの良い馬場(含水率高): スピード優先。持ち時計のあるヤマニンチェルキや、1枠に入ったスピード馬を重視。

オッズ妙味のある穴馬を探す
最後に、私が個人的に狙っている穴馬候補についても少し触れておきます。配当を跳ね上げてくれるのは、往々にしてこういった「隠れた実力馬」です。
展開利が見込める:クロジシジョー
まずはクロジシジョー。脚質は追い込み・差しタイプで、展開待ちの面は否めません。しかし、ハイペース必至の今回は、前が総崩れになる展開こそが彼にとってのベストシナリオです。人気馬が前でやり合えばやり合うほど、最後の直線でこの馬の末脚が輝くでしょう。
血統的特注馬:チカッパ
また、血統面で推したいのがチカッパです。父ストロングリターン×母父デピュティミニスターという配合は、まさにこのレースの傾向に合致する「黄金配合」です。パワーとスピードのバランスが良く、時計がかかる馬場でも高速馬場でも対応できる柔軟性があります。人気が落ちるようなら、積極的に狙ってみたい一頭です。

今年のカペラステークスの傾向まとめ
長くなりましたが、最後に2025年のカペラステークスの傾向と予想のポイントをまとめておきます。馬券を買う前の最終チェックリストとして活用してください。
カペラS攻略のチェックリスト
- 内枠を恐れるな:1枠は最短距離を走れる特注枠。嫌われてオッズが甘くなるならチャンス。
- 展開は差し有利:逃げ馬よりも、その直後か中団で脚を溜める馬に展開が向く。
- 高齢馬は割引:8歳以上はデータ的に厳しい。3〜5歳馬中心で馬券を組み立てる。
- リピーターに注意:中山1200m巧者は近走不振でも見直す。適性だけで激走があり得る。
- 血統は米国志向:デピュティミニスターの血を探せ。
今年のカペラステークスも、スピードとパワーがぶつかり合う激しいレースになりそうです。データは嘘をつきませんが、データを超えるドラマが生まれるのも競馬の魅力。この記事の情報をベースにしつつ、最後は皆さんの直感を信じて、納得のいく馬券を組み立ててくださいね。一緒に冬のダートスプリント戦を楽しみましょう!
免責事項
当記事のコンテンツは、過去のデータや個人的な見解に基づくものであり、的中を保証するものではありません。馬券の購入はご自身の判断と責任において行ってください。正確な出馬表やオッズ情報はJRA公式サイトをご確認ください。
