【2025年】東京大賞典、ノットゥルノの評価は?激走条件を解説

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年の瀬の大一番、東京大賞典で多くの競馬ファンの注目を集める競走ノットゥルノ。その音楽用語である意味深な名前が示すように、彼の戦績は3歳ダート王者に輝いた栄光と、時に不可解な大敗が織りなす複雑なものです。特に得意とする右回り大井競馬場、そのオーストラリア産の白砂の上では素晴らしい走りを見せる一方、帝王賞などで力を発揮しきれなかったこともあり、その敗因について様々な議論が交わされてきました。主戦の武豊騎手はどのようなコメントを残しているのか、JRAでの最終的な追い切りの気配はどうなのか。そして、多くのファンが気になる今後の次走ローテーションから、囁かれる引退の可能性まで、この記事では東京大賞典におけるノットゥルノの適性と評価について、あらゆる角度から徹底的に解説します。

この記事で分かること

  • ノットゥルノが東京大賞典で好走するための具体的な条件
  • 血統やこれまでの戦績から分析するノットゥルノの隠れた適性
  • 好走と凡走を分ける決定的な敗因と今後の課題
  • 最新のコンディションや将来性を含めた総合的な評価
目次

東京大賞典で狙うノットゥルノの能力分析

  • ノットゥルノのこれまでの全戦績を振り返る
  • なぜノットゥルノは右回りで激走するのか
  • ノットゥルノと得意舞台の大井コース適性
  • 名手ノットゥルノと武豊騎手のコンビ評価
  • 凡走から探るノットゥルノの敗因とは
  • 陣営が語るノットゥルノに関するコメント

ノットゥルノのこれまでの全戦績を振り返る

ノットゥルノの競走生活は、まさに光と影が織りなす物語です。まずは彼のこれまでの歩みを全戦績データで確認し、そのキャリアの全体像を掴みましょう。

デビュー当初は芝のレースを走っていましたが、3戦目からダート路線に転向すると才能が開花。連勝でジャパンダートダービー(JpnI)を制し、3歳ダート世代の頂点に立ちました。しかし、その後は長いスランプを経験し、勝利から遠ざかる時期が続きます。6歳になってようやく復活の狼煙を上げ、再び重賞戦線で活躍するようになりました。

ノットゥルノ プロフィール

父ハーツクライ、母シェイクズセレナーデ(母の父Unbridled’s Song)という血統。父から受け継いだスタミナと、母系からくる米国のダートスピードを兼ね備えています。馬主は金子真人ホールディングス(株)で、2020年のセレクトセールにて4,730万円で落札されたエリートです。

彼のパフォーマンスを客観的に評価するため、以下の全戦績表をご覧ください。

日付 競馬場 レース名 着順 騎手 距離 馬場
2025/07/02 大井 帝王賞(JpnI) 3 武豊 ダ2000
2025/05/06 名古屋 名古屋GP(JpnII) 3 武豊 ダ2100 不良
2024/05/06 名古屋 名古屋GP(JpnII) 1 武豊 ダ2100
2024/02/12 佐賀 佐賀記念(JpnIII) 1 武豊 ダ2000 稍重
2023/11/03 大井 JBCクラシック(JpnI) 2 森泰斗 ダ2000
2022/12/29 大井 東京大賞典(GI) 2 武豊 ダ2000
2022/07/13 大井 ジャパンDD(JpnI) 1 武豊 ダ2000 不良
2022/03/05 阪神 3歳1勝クラス 1 武豊 ダ1800
2022/02/12 阪神 3歳未勝利 1 武豊 ダ1800

(※主要な勝利・好走レースを抜粋)

なぜノットゥルノは右回りで激走するのか

ノットゥルノの戦績を分析すると、ある明確な法則が浮かび上がってきます。それは、彼の好走が圧倒的に右回りコースに集中しているという事実です。

結論から言うと、ノットゥルノのキャリアにおける全5勝(2024年5月時点)は、すべて右回りのコースで挙げられたものです。これにはジャパンダートダービーを制した大井競馬場や、復活勝利を飾った佐賀記念の佐賀競馬場などが含まれます。

一方で、中京競馬場や川崎競馬場といった左回りコースでは、これまで一度も3着以内に入ったことがありません。この極端な成績の偏りは、彼の馬体構造と走法に根本的な理由があります。

大跳びが生む推進力と弱点

ノットゥルノは520kgを超える大型馬ですが、いわゆる筋肉質なダート馬体型ではなく、芝の中距離馬のように手足が長くスラリとした体型をしています。この体格から生み出されるのは、ストライドの大きい、いわゆる「大跳び」のフットワークです。

この走法は、一度トップスピードに乗ると遠心力を活かして長く良い脚を使えるため、広くてコーナーが緩やかなコースで絶大な推進力を生み出します。しかし、その反面、器用な立ち回りや急な加減速が苦手です。左回りのタイトなコーナーではスムーズに曲がり切れず、自慢のストライドが殺されてしまう傾向があります。これが、彼の右回り巧者ぶりを決定づけている最大の要因と言えるでしょう。

ノットゥルノと得意舞台の大井コース適性

前述の通り、ノットゥルノが右回り巧者であることを踏まえると、東京大賞典の舞台である大井競馬場・ダート2000mは、彼にとって最高の舞台の一つであると言えます。

大井競馬場は地方競馬場の中でも特に直線が長く、コーナーも広々とした設計になっています。このコース形態は、ノットゥルノの大跳び走法が持つポテンシャルを最大限に引き出すのに非常に適しています。

大井コースがノットゥルノに向く理由

  • 右回りであること:彼のパフォーマンスが最も安定する条件です。
  • 広々としたコース:大きなストライドを活かし、スムーズにコーナーを回ることができます。
  • 2000mという距離:父ハーツクライから受け継いだスタミナが存分に活きる距離設定です。

実際に、彼はこの舞台で3歳時にジャパンダートダービーを制覇。古馬になってからも2022年の東京大賞典で歴史的名馬ウシュバテソーロと僅差の2着、2023年のJBCクラシックでも2着と、素晴らしい実績を残しています。これらの事実から、大井の白砂コースは彼にとってホームグラウンド同然と言っても過言ではありません。

名手ノットゥルノと武豊騎手のコンビ評価

ノットゥルノのキャリアを語る上で、パートナーである武豊騎手の存在は決して切り離せません。デビューからほとんどのレースで手綱を取り、この馬の長所も短所も知り尽くした彼の手腕が、ノットゥルノのパフォーマンスを大きく左右してきました。

武豊騎手は、ノットゥルノの特性を完璧に理解しています。それは、「自分のリズムで先行し、持続力を活かす競馬」がベストであるということです。彼の勝利パターンを振り返ると、ジャパンダートダービーでは早めにポジションを上げて先頭に並びかける積極策、復活勝利となった名古屋グランプリではスタートからハナを奪って後続を完封する逃げ切り勝ちと、常に彼の能力を信じた先行策が功を奏しています。

武豊騎手はかつて、「凄く大飛びで小回りは向かない」「右回りほど走れていない」と、早い段階から彼の課題を的確に指摘していました。課題を理解しているからこそ、それを補う最適な騎乗ができるのです。

この「馬の特性を熟知した鞍上」という要素は、大舞台になればなるほど重要なアドバンテージとなります。気難しい一面を持つノットゥルノにとって、武豊騎手はまさに最高のパートナーと言えるでしょう。

凡走から探るノットゥルノの敗因とは

ジャパンダートダービーを制した輝かしい実績を持つ一方で、ノットゥルノの競走生活には、時にファンを大きく裏切る不可解な大敗が存在します。しかし、それらのレースを一つずつ丁寧に分析すると、単なる気ままぐれやムラ駆けではない、明確な敗因が浮かび上がってきます。ここでは彼の敗北を3つの角度から深掘りし、その本質に迫ります。

敗因①:越えられない「左回りの壁」という物理的弱点

ノットゥルノの戦績における最も分かりやすい弱点は、「左回りコース」でのパフォーマンスの著しい低下です。これは精神的なものではなく、彼の馬体構造と走法に起因する、いわば物理的な弱点と言えるでしょう。

前述の通り、彼は手足が長くストライド(一完歩の大きさ)が非常に大きい「大跳び」の走りをします。この走法は、一度スピードに乗れば遠心力を活かして長くスピードを維持できるため、広々としたコースでは絶大な武器となります。しかし、その反面、小回りを利かせたり、急なカーブを曲がったりすることが極めて不得手です。特にコーナーで減速せずに回ることが求められる競馬において、この特性は致命的な枷となります。

この弱点が顕著に現れたのが、2023年の川崎記念(JpnI・川崎・左回り2100m)での8着という大敗でした。このレースで彼は好位につけましたが、勝負どころの向正面で急に手応えがなくなり失速しています。レース後、主戦の武豊騎手は「向こう正面で馬がブレーキをかけた」「乗ってて左右差は感じないけど、右回りほど走れてないですね」と明確にコメントしました。これは、左コーナーをスムーズに曲がり切れず、馬自身が走りにくさを感じて減速してしまったことを示唆しています。

左回りコースは「消し」も検討すべき明確な割引材料

川崎競馬場や中京競馬場(チャンピオンズカップ開催)、船橋競馬場(かしわ記念・日本テレビ盃開催)といった左回りのコースに出走してきた場合は、彼の能力を疑う必要があります。これは決して軽視できない、彼の競走能力に直結する物理的な弱点です。

敗因②:持ち味を殺す「戦術の不発」

ノットゥルノは、後方から一気に加速して前の馬を差し切るような、いわゆる瞬発力勝負を得意としていません。彼の真の強みは、父ハーツクライから受け継いだ豊富なスタミナを活かした持続力にあります。そのため、レースの序盤で良いポジションを取れず、後方からの競馬を強いられると、彼の持ち味は完全に殺されてしまいます。

この「戦術の不発」が敗因となった代表例が、2023年のチャンピオンズカップ(GI・中京・左回り1800m)です。この時、彼はゲートで滑ってしまい、得意の先行策を取ることができませんでした。道中は後方に置かれ、馬群の中で窮屈な競馬を強いられた結果、自慢の大きなストライドを活かせないまま見せ場なく8着に敗れています。不得手な左回りコースであったことに加え、理想とは真逆のレース展開になってしまったことが、この大敗を招きました。

ノットゥルノの「勝利の方程式」

彼の能力を100%引き出すためのレース運びは、「スタートを決め、道中は前方の開けた位置で自分のリズムを保ち、勝負どころから長く良い脚を使って後続を振り切る」という形です。この理想的な戦術が叶うかどうかが、彼のパフォーマンスを大きく左右します。

敗因③:目に見えない「状態面の謎」

競馬の難しいところは、得意な条件が揃っていても、馬が能力を発揮できないことがある点です。ノットゥルノにも、このパターンに当てはまる不可解な敗戦が見られます。

その典型が、2023年の帝王賞(JpnI・大井・右回り2000m)での8着惨敗です。舞台は過去にジャパンダートダービーを勝ち、東京大賞典で2着に好走した得意の大井コースでした。レース展開も、道中は好位を進める理想的なものでした。しかし、いざ直線を向くと全く伸びを欠き、ズルズルと後退してしまったのです。レース後、武豊騎手も「手応え良く道中もいい感じでレースできていたが、急に止まってしまった」と、首を傾げるコメントを残しています。

このような敗戦は、コースや展開といった外的要因ではなく、馬自身のコンディション、つまり目に見えない状態面に何らかの問題があった可能性を示唆します。520kgを超える大型馬である彼は、状態の維持が特に難しいタイプなのかもしれません。また、時には精神的な要因がパフォーマンスに影響を与えることも考えられます。この「状態面の謎」こそが、彼を「ムラ馬」や「気まぐれ」と見せてしまう最大の要因であり、馬券検討において最も判断が難しい部分と言えるでしょう。レース前のパドックでの気配や、直前の追い切りの動きから、その日の状態を慎重に見極める必要があります。

陣営が語るノットゥルノに関するコメント

ノットゥルノを最もよく知る陣営は、彼の能力と課題についてどのように語っているのでしょうか。関係者のコメントからは、彼への深い理解と期待が伺えます。

武豊騎手のコメント

「デビューからずっと乗せてもらっている馬なので、こうやって重賞を勝てて凄くうれしい。凄く馬が充実してきた」(2024年名古屋グランプリ勝利時)

長年連れ添ったパートナーの復活を、心から喜んでいる様子が伝わります。馬の状態が充実期にあることを鞍上が誰よりも感じ取っているのは、非常に心強い材料です。

中舘英二調教師のコメント

「転厩2戦目で思い通りの調整ができている。硬さが取れてきたし、前回よりも動ける状態にあると思う」(2025年帝王賞出走時)

2025年3月に音無厩舎から中舘厩舎へ転厩となりましたが、新しい環境にもスムーズに適応しているようです。むしろ、環境の変化が良い方向に出ている可能性も示唆しており、今後のさらなる成長に期待が持てます。

他の騎手が騎乗した際も、森泰斗騎手がJBCクラシックで2着に好走させた際には「マイペースで行かせてもらえて、差し返そうとしてくれました」とコメントしており、やはり先行策が好走の鍵であることを裏付けています。

東京大賞典に向けたノットゥルノの最終ジャッジ

  • 前哨戦、ノットゥルノの帝王賞をどう見るか
  • レースに向けたノットゥルノの追い切り評価
  • ノットゥルノの次走ローテーションを考察
  • ノットゥルノの引退時期と種牡馬としての価値
  • 結論、東京大賞典のノットゥルノは買いか

前哨戦、ノットゥルノの帝王賞をどう見るか

年末の大一番である東京大賞典の勝敗を占う上で、これ以上ないほど重要な参考レースとなるのが、初夏に行われる帝王賞です。なぜなら、舞台が全く同じ「大井競馬場・ダート2000m」であり、出走メンバーもトップクラスが揃うため、まさに本番をシミュレーションするような一戦となるからです。ノットゥルノはこの帝王賞で好走と凡走の両方を経験しており、その内容を比較分析することで、東京大賞典で彼が好走するための「条件」がより鮮明になります。

好走例:2025年帝王賞(3着)のレース内容分析

まず、彼の能力の高さを改めて証明したのが、2025年の帝王賞です。このレースで彼は3着という結果でしたが、その内容は着順以上に評価できるものでした。

レースは前半1000mが61秒台という平均的なペースで流れ、ノットゥルノは道中5番手あたりの好位をスムーズに追走しました。彼の持ち味を最大限に活かせる理想的なポジションです。そして、多くの馬が仕掛けどころを窺う3コーナー過ぎから、主戦の武豊騎手は迷わず進出を開始しました。直線入り口では、先に抜け出しを図る勝ち馬に並びかけるかという勢いを見せています。

最終的には、勝ち馬の鋭い決め手や、内で巧みに立ち回った2着馬に先着を許したものの、自ら動いて後続の目標にされながらも、最後までしぶとく粘り込んだ走りは、彼の持続力と精神的な強さを示すには十分な内容でした。この一戦から、彼が万全の状態で自分の得意な形に持ち込めば、GIクラスのトップホース相手でも全く引けを取らないことが分かります。

2025年帝王賞から分かる好走の鍵

  • 平均的なペースの先行集団でスムーズに競馬ができること
  • 勝負どころでライバルを待たずに、自ら動いていける状態にあること
  • 得意な舞台であれば、トップクラス相手でも勝ち負けに持ち込める力があること

凡走例:2023年帝王賞(8着)から学ぶべきこと

一方で、彼のキャリアを振り返る上で無視できないのが、2023年の帝王賞での8着という大敗です。前述の通り、この凡走は彼の能力そのものに対する疑問符ではなく、むしろ「状態面」の重要性を教えてくれる貴重なサンプルと言えます。

この日の彼は、レース内容を分析する以前の問題を抱えていた可能性があります。道中は好位でレースを進めていたにもかかわらず、4コーナーを回る手前で鞍上の手が激しく動き、直線では全く反応できませんでした。得意なコースで、得意なレース運びをしながら、これほどまでに失速するのは明らかに不自然です。これは、目に見えない疲労の蓄積や、体調面の不備があった可能性が極めて高いことを示唆しています。

凡走から得られる教訓

この敗戦は、ノットゥルノが「能力はあるが、その能力を常に発揮できるとは限らない」という、繊細な一面を持つ馬であることを教えてくれます。馬券を検討する際は、過去の実績やコース適性といったデータ面に加え、当日の気配や追い切りの動きといった「ライブの情報」を重視する必要があるでしょう。

このように、帝王賞での二つの対照的な結果は、東京大賞典で私たちがどちらのノットゥルノを信じるべきか、という問いを投げかけています。果たして、万全の状態で能力を発揮できる「2025年版」の彼なのか。それとも、何らかの不安を抱えた「2023年版」の彼なのか。その答えを導き出すヒントこそが、直前の追い切り評価にあるのです。

レースに向けたノットゥルノの追い切り評価

前述の通り、ノットゥルノのパフォーマンスには目に見えない「状態面」が大きく影響します。そのため、レース当日のコンディションを正確に把握する上で、直前の追い切り(レースに向けた最終調整の調教)を評価することは、他の馬以上に重要な意味を持ちます。ここでは、彼の過去の追い切り内容を具体的に比較分析し、状態を見極めるための「物差し」を解説します。

まず、彼は2025年3月に栗東の音無厩舎から美浦の中舘厩舎へと転厩しています。この環境の変化は、追い切りの場所(コース)や時計の出し方にも影響を与えるため、その点を念頭に置いておく必要があります。

好走時(ピーク時)に見られる追い切りパターン

ノットゥルノが最高のパフォーマンスを見せる時、追い切りの動きには明確なサインが現れます。例えば、約1年7ヶ月ぶりの勝利となった2024年佐賀記念や、圧巻のレコード勝ちを収めた2024年名古屋グランプリの前の追い切りが、その典型例です。

これらのレース前、彼は当時在籍していた栗東トレーニングセンターのウッドチップ(CW)コースで調整されていました。その内容は、全体時計は標準的でも、終いの反応と動きの質が際立って良いという共通点があります。特に、馬自身の意思で楽に加速していく「馬なり」の調整でも、ラスト1ハロン(最後の200m)で鋭い伸びを見せ、併せた馬を楽々と突き放すような動きが目立ちました。これは、心身ともに充実し、レースへの準備が万全に整っている証拠です。

状態が良い時のチェックポイント

  • 手足が長く大きなフットワークで、ダイナミックに走れているか
  • 騎手が軽く促すだけで、鋭く反応し加速できているか
  • 最後まで集中力を切らさず、力強い手応えを保てているか

時計の数字以上に、映像で見た際の「動きの雄大さ」や「前進気勢」が、彼の好調ぶりを測る重要なバロメーターとなります。

凡走時(不調時)に懸念される追い切りサイン

一方で、パフォーマンスを発揮できなかったレースの前には、懸念材料となるサインが見られることがあります。例えば、得意なはずの大井コースで大敗した2023年帝王賞の前などが、それに該当するかもしれません。

不調時のパターンとして考えられるのは、全体の時計は出ていても、動きに硬さが見られたり、追ってからの反応が鈍かったりするケースです。ノットゥルノは大型馬であるため、疲れが溜まるとどうしても動きが小さくまとまってしまう傾向があります。もし追い切りで彼の長所であるダイナミックな走りに陰りが見える場合は、注意が必要なサインと言えるでしょう。

注意すべき追い切りのサイン

全体時計が速くても、動きが硬く見えたり、騎手が強く追わないと加速していかないような場合は、本調子にないと判断できます。特に、併せ馬で遅れるようなことがあれば、割引が必要になるでしょう。

転厩による変化と今後の注目点

ここで重要なのは、彼が栗東から美浦へトレーニングの拠点を移したという事実です。栗東のウッドチップコースと美浦のウッドチップコースでは、時計の出方や求められる適性が微妙に異なります。そのため、過去の栗東での追い切り時計と、現在の美浦での時計を単純比較することはできません。

つまり、私たちは今、美浦所属馬としてのノットゥルノの「新しい好調時のパターン」を見つけていく必要があります。転厩後のレース前の追い切り内容を注意深く観察し、その時のレース結果と照らし合わせることで、彼の新たな物差しを構築していくことが重要です。

東京大賞典のような大一番に向けては、陣営も最高の状態に仕上げてくるはずです。美浦での最終追い切りで、果たして彼本来の雄大なフットワークが見られるのか。過去の好走パターンを参考にしつつ、現在の環境での動きを冷静に評価することが、的確なジャッジに繋がります。

ノットゥルノの次走ローテーションを考察

ノットゥルノの陣営は、彼の特性を完全に理解した上で、出走するレースを慎重に選んでいます。今後の次走ローテーションを考察することで、陣営の戦略が見えてきます。

彼のローテーションの基本戦略は、「得意な右回りの中長距離レースを選択する」ことです。例えば、秋シーズンには左回りの日本テレビ盃(船橋)を避け、右回りの白山大賞典(金沢)を選ぶなど、明確な意図を持ったレース選択が見られます。

このことから、東京大賞典の後も、彼の適性に合わないレースを使ってくる可能性は低いと考えられます。もし次走が右回りのレースであれば、引き続き高いパフォーマンスが期待できるでしょう。

今後の主な目標となりうるレース

  • フェブラリーステークス(GI):東京・左回り1600mのため、適性外の可能性が高いです。
  • かしわ記念(JpnI):船橋・左回り1600mのため、こちらも厳しい条件です。
  • 帝王賞(JpnI):大井・右回り2000mの得意舞台であり、春の最大目標となるでしょう。

ノットゥルノの引退時期と種牡馬としての価値

ノットゥルノもキャリアを重ね、ファンからは引退の時期についても関心が寄せられています。競走生活を終えた後、彼は種牡馬として新たなキャリアを歩む可能性が非常に高い一頭です。

種牡馬としての魅力

彼が種牡馬として成功する可能性を秘めている理由は、その血統構成にあります。

  1. 父ハーツクライの希少性:サンデーサイレンス系の中でもスタミナと成長力を伝える貴重なサイアーラインです。
  2. 母系の米国ダート血統:母の父Unbridled’s Song、母の母の父Storm Catという、米国のスピードとパワーを象徴する血統を持っています。
  3. 配合の妙味:日本の芝血統の牝馬と配合すればダート適性を補強し、ダート血統の牝馬と配合すれば、より強力な砂のスペシャリストを生み出す可能性があります。

ジャパンダートダービーというGI級タイトルを持っていることも大きな強みです。彼の産駒もまた、特定の条件下で素晴らしい能力を発揮するスペシャリストになるかもしれません。その血が次世代にどのような物語を紡ぐのか、非常に興味深いところです。

結論、東京大賞典のノットゥルノは買いか

これまでの分析を踏まえ、東京大賞典におけるノットゥルノの評価をまとめます。

ノットゥルノ評価まとめ

  • ノットゥルノは「気まぐれ」ではなく「特定の条件下で走るスペシャリスト」
  • 大井・右回り2000mは彼の能力を最大限に発揮できる最高の舞台
  • パートナーである武豊騎手の手腕は大きなプラス材料
  • 好走の鍵は自分のリズムでスムーズに先行できるかどうか
  • 左回りコースや後方からの競馬になった場合は評価を下げるべき
  • 当日の状態を見極めるには最終追い切りの動きが重要
  • 陣営は彼の適性を熟知しており、万全の態勢で臨んでくる可能性が高い
  • 東京大賞典は彼のキャリアの中でも最も注目すべき一戦
  • 条件が揃えば、GIクラスの強豪相手でも勝ち負けが期待できる
  • 馬券的には、好走条件が揃った時の軸馬候補として非常に魅力的
  • 逆に、少しでも条件から外れると脆さを見せるリスクも考慮すべき
  • 彼の走りは単なる勝ち負けを超えた、ロマンを感じさせるものがある
  • 父から受け継いだスタミナと母系のスピードが融合した時の走りは圧巻
  • 彼の奏でる「夜想曲」が暮れの大井競馬場に響き渡るか注目
  • 結論として、条件が揃ったノットゥルノは積極的に評価すべき一頭
目次